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2021年公開の映画ベスト10

平池記者の「競馬ときどき映画」

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2021年公開の映画ベスト10

2022年01月02日
当ブログで毎年ひっそりと勝手に発表している「年間マイ映画ベスト10」の2021年版を発表したいと思います。良かったらご覧ください。

日本映画・外国映画別で紹介します。ランキングは個人的な好みによるものなので、(とても)偏りがあることをご了承ください。対象は、2021年(1月1日~12月31日)に劇場公開および配信された作品。私が観た188本(外国映画98本/日本映画61本/配信限定29本)の中から選びました。それではどうぞ!(ネタバレを含みますのでご注意を)


■外国映画


10位:『スイング・ステート』

アメリカの選挙戦はよく知らないので、その内幕を皮肉たっぷりに描いた同作はとても興味深く楽しめました。そして、まさかのドンデン返し…。何か驚きの結末があるということは事前に知った上で見ましたが、それでも騙されました。



9位:『キャッシュトラック』

ジェイソン・ステイサムが出るB級アクション映画でしょ?と侮るなかれ。面白い構成でグイグイ引き込まれます。不穏な雰囲気を醸し出す音楽もグッド。



8位:『フリー・ガイ』

マッチョなライアン・レイノルズには吹き出しました。笑えるだけでなく、AIが感情を持ち、出られないゲームの中でも必死に奮闘する姿が涙を誘います。さすがディズニー傘下入り後の作品というカメオ出演もインパクトありましたね。



7位:『最後の決闘裁判』

ある証言を「真実」と確定させてしまうため、サスペンス要素は弱まりますが、中世の絵が素晴らしく、徐々に真実に近づく構成と、最後の決闘は手に汗握ります。



6位:『オキシジェン』

主人公が密室でパニックになっているだけのウンザリな冒頭から、徐々に驚きの展開に。「地面に埋められてるのかな…?」みたいなコチラの想像を思いっきり覆してくる凄い作品。アイデアも脚本も抜群でした。掘り出しものです。



5位:『グリーンランド-地球最後の2日間-』

2021年版の『ディープ・インパクト』。コロナの影響もあり、こういった洋画の大作はご無沙汰な時期の公開だったので、余計に面白かったです。いま巨大隕石が到来したら、人々はどう動くか。非常にスリリングにリアリティを持って描かれるため、絶望的な結末までのカウントダウンがより身に迫ります。



4位:『あの夏のルカ』

魚人が人間と交流する映画。「多様性を描く作品ばかりだな…」と思わせておいて、実は普遍的な友情の物語でした。この脚本のバランス感覚と意外性には「さすがピクサー」と唸らされました。イタリアの小さなの港町も非常に魅力的に描かれていました。



3位:『コレクティブ 国家の嘘』

今年は政治関連で傑作映画が多かったですが、医療界と政治腐敗に真っ向から挑む記者と保健相の奮闘を描いたこの作品も素晴らしかったです。次々と明るみに出る不正に驚きつつ、それでも市民の選挙への無関心が変革を止めてしまう無念さは、他人事ではないと思いました。



2位:『トゥルーノース』

独特のビジュアルの3Dアニメーション映画。北朝鮮の収容所の実態に驚き、庶民の無念に涙する作品です。ただ、その中でも希望を見出して戦う主人公たちを描くことで、エンタメ性も十分にあり、見応えがありました。



1位:『オクトパスの神秘:海の賢者は語る』

海にいる1匹のタコに1年間密着するという、ちょっと常識外れのドキュメンタリー映画。タコって、犬のと同等の知能があるんですね…。撮影者と交流する場面は衝撃でした。タコの生涯(=1年)があまりにドラマチックで、切ないクライマックスは涙なくして見られません。まさかタコに感情移入し、映画を見終わったあともしばらく喪失感を抱えてしまうとは。アカデミー賞で長編ドキュメンタリー映画賞を受賞したのも納得の傑作です。



■日本映画



10位:『哀愁しんでれら』

渡部亮平監督、妥協なく振り切って描きましたね。あの結末は賛否両論あろうかと思いますが、インパクトありました。子を持つ全ての親に恐怖を植え付けるモンスターペアレント映画。



9位:『ヤクザと家族 The Family』

良くも悪くも、本来あるべき家族の温かみと、切っても切れない家族の関係性を、極道の悲哀や衰退を通して描くユニークな任侠映画。3つの年代を描いていますが、綾野剛をはじめ、その年代ごとに雰囲気が変わっていく演技が素晴らしかったです。



8位:『孤狼の血 LEVEL2』

今回も元気いっぱいでしたね!ブタのフンから始まった前作に続き、今作もめちゃくちゃ痛い目つぶしからスタート。鈴木亮平演じる「上林」の超凶悪ぶりで2時間20分引っ張り通しました。



7位:『るろうに剣心 最終章 The Final』

映画『るろ剣』シリーズのアクションには毎回驚かされます。バトル漫画の邦画実写として最高峰でしょう。剣心と雪代縁との因縁は切ないですね…。



6位:『空白』

冒頭の事故の場面は強烈でしたね。しかし、「空白」の部分をどう読むかで印象が変わる映画ですよね…。最後に少し救いはある映画ですが、やはり苦しかった。特に、轢いてしまった女性とその母親は本当に辛い。



5位:『犬部!』

お気楽な青春映画かと思いきや、硬派な内容にビックリ。ペット殺処分問題に向き合い、苦しみながらも、動物を救うためにまい進する若者を描きます。主人公2人が対立してしまいますが、考え方が違うからこその爽やかな結末でした。



4位:『浅草キッド』

ヤセ我慢でも見栄を張る深見千三郎が格好いいですね。「笑われるんじゃない。笑わせるんだ」など数々の名台詞にも痺れました。大物になって帰ってきたタケのハイヒールのくだりは涙が出ますね。



3位:『くじらびと』

今まだ見たことのない、カメラマンが命懸けじゃなきゃ撮れない画でした。インドネシアの村の文化を描く前半、海の中に引きずり込まれてしまった仲間の死、そしてクライマックスの鯨との死闘。構成が完璧ですし、ドローンによる俯瞰映像の併用も面白かったです。



2位:『香川1区』

『なぜ君』の続編。さきの衆院選で全国屈指の注目区だった「香川1区」で何が起きていたのか、やっと舞台裏を見られました。この映画は神様に愛されたのか、撮影中にどんどん事件が起きたため、すごい情報量でした。田崎史郎が小川淳也の本音を引き出す場面は秀逸。平井と小川のカラーの違いが面白く、自民党の組織力や、小川の課題も見える作品でした。そして、やっぱり念願かなって選挙に勝つ場面は胸が熱くなりますね。



1位:『JUNK HEAD』

怪物みたいなストップモーションアニメ映画が誕生しました。堀貴秀監督には脱帽です。この作品を初めて見た時の衝撃はかなりのものでした。徹底的に作り込まれた独自の地下世界、気持ち悪いのに可愛い愛すべきキャラクターたち、意外にも熱いクライマックス。そして「ポッコリーノ~」で始まるエンディング曲。全てに中毒性があり、ファンにならざるを得ない作品です。



以上が私の外国映画・日本映画別の2021年ベスト10です。総合では『JUNK HEAD』を1位に推します。

なお、このランキングには入れられなかったものの、大好きな作品がまだまだありますので下記します。合わせてご覧ください。

外国映画
『アイダよ、何処へ?』
『アオラレ』
『明日に向かって笑え!』
『ある人質 生還までの398日』
『Our Friend/アワー・フレンド』
『カムバック・トゥ・ハリウッド!!』
『ガンズ・アキンボ』
『THE GUILTY/ギルティ』
『グランパ・ウォーズ おじいちゃんと僕の宣戦布告』
『これからの人生』
『ゴジラVSコング』
『サイコ・ゴアマン』
『サウンド・オブ・メタル~聞こえるということ~』
『ザ・スイッチ』
『ザ・ハーダー・ゼイ・フォール:報復の荒野』
『サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビで放映されなかった時)』
『ショック・ドゥ・フューチャー』
『スーパーノヴァ』
『ステージ・マザー』
『セガvs任天堂/Console Wars』
『続・ボラット 栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画』
『SEOBOK/ソボク』
『DUNE/デューン 砂の惑星』
『トゥモロー・ウォー』
『ナタ転生』
『ファーザー』
『ファンタスティック・プラネット』
『復讐者たち』
『ブラック・ウィドウ』
『プラットフォーム』
『ベルヴィル・ランデブー』
『マリグナント 狂暴な悪夢』
『Mr.ノーバディ』
『MINAMATA-ミナマタ-』
『ミナリ』
『野球少女』
『ラーヤと龍の王国』
『レイジング・ファイア』


日本映画
『あの頃。』
『いのちの停車場』
『映画大好きポンポさん』
『彼女』
『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』
『劇場版 呪術廻戦0』
『キャラクター』
『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』
『14歳の栞』
『すばらしき世界』
『騙し絵の牙』
『DIVOC-12』
『花束みたいな恋をした』
『パンケーキを毒見する』
『BLUE/ブルー』
『まともじゃないのは君も一緒』

お付き合いありがとうございました。

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