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【Vol.50】都内で名画座閉館とミニシアター復活

映画部デスクの「映画興行あれこれ」

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【Vol.50】都内で名画座閉館とミニシアター復活

2014年08月28日
 東京・新橋の名画座「新橋文化劇場」と成人映画館「新橋ロマン劇場」が、8月31日(日)の営業をもって閉館する。JR新橋駅の烏森口から徒歩1分。ガード下にあり、周りには飲食店や風俗店が立ち並ぶ。高架下の耐震補強工事のため、昭和32年(1957年)から続く歴史に幕を下ろすことになった。

 このほど、久しぶりに文化劇場に足を運んだところ、81席の座席はほぼ埋まっていた。客席を見回すと、一人客が圧倒的に多そうだ。年齢は大学生くらいから60代以上まで幅広い。場所柄、男性が多いのは当然として、女性も相当数いた。閉館の報道を受けて、常連客に混じって、初めての客も居たに違いない。

 シアター内には過去の上映作品のポスターが掲出されている。その一つひとつを、中高年層は感慨深く眺め、一方の若年層は物珍しそうにスマートフォンなどで写真を撮っていた。

 いよいよ残すところ、営業日は今日を入れても4日間のみ。上映作品は『タクシードライバー』と『デス・プルーフ in グラインドハウス』の2本立て。ロマン劇場では、明日からの最終3日間は日替わりでロマンポルノの傑作選。気になる映画ファンは、急ぐべし。

 ところで、名画座の閉館が相次ぐ一方で、かつて閉館の波が押し寄せた都内ミニシアターは、最近では閉館云々の話を聞かなくなった。それどころか、数年前に閉館した都内のミニシアターが、復活する方向で話が進んでいるようだ。発表前なので詳しくは書かないが、番組編成作業がすでに始まり、興行会社が配給会社に作品提供を呼びかけている。オープンは来年2015年だろうか。

 一度営業をやめた場所で、果たしてお客は来るのか。どんなカラーの映画を上映するのか。復活を遂げても、長く営業を続けていくのは容易ではない。復活の経緯、今後の運営のあり方など、強く関心を持っている。



松本 貴則(まつもと・たかのり)  映画部デスク 兼 サイト事業部所属

2000年、シネコン担当記者として入社。その後、配給会社などへも取材範囲を広げるが、取材のベースは興行に置いている。2011年から映画部デスク。趣味は空手、サッカー、野球、スポーツ観戦、読書。




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