歌舞伎町から新たなサブカルを…
2013年10月10日
人気アニメ「ドランゴンボール」のベジータ役で人気の声優で俳優としても活躍中の堀川りょうのマンスリー・ライブを9月28日から東京・新宿のBirth Shinjukuでスタートさせた。
堀川は今春、当社が主催した舞台「旅立ち~足寄より~」に出演した。その際に堀川から「新たなチャレンジをしたい」と相談された。堀川と言えば、やはり“ベジータ”である。そういった意味で“ベジータ”として知名度の高い堀川を起用したのだが、堀川としては、そういった見られ方に抵抗を抱いているようである。
「確かに、そうかもしれませんが…」と堀川。だが、その一方で「だから、もっと堀川をクローズアップさせるようなものをやりたいんです」。
確かに、ベジータ役ばかりがクローズアップされているのは本意ではないだろう…。
じゃ、どうしたいのか?
「歌が好きなんです。歌の世界でも頑張っていければ…」。
声優、舞台をやってきて、もちろん歌ってはいるが、堀川自身としては「これまでよりインパクトを高めたい」ということだろう。
で、提案したのがマンスリー・ライブだった。堀川自身は当初、我々の企画にピンとこなかったようだったが「これまでにない、オリジナルなライブをやろう」と言った。そういった中で企画したのが、アニメとビジュアル系の合体だった。
基本的に、ライブは「アニメソング」を中心に選曲することだったが、堀川のバックはビジュアル系のバンドにしよう…ということだった。今の時代、全国各地のライブハウスでアニソン・ライブをやっている。出演者も似たり寄ったり。例えば出演している地下アイドルにしても、あっちこっちでやっている。もはや鮮度は乏しい。だったら…というわけだ。もちろん、勘違いしている部分も多分あるとは思うが「歌舞伎町から新たなサブカルとして発信していきたい」なんて気持ちもある。
そこで…“ベジータ堀川”のバックを務めるスペシャルバンドとして人選したのは人気ロックグループ、ディルアングレイのギタリストDie(ダイ)、ロックグループで元ムーンチャイルドのドラマー樫山圭、そして、バンドブームの火付け役ともなった元ANGIE のベイシスト岡本雅彦だった。3人は、今回のライブだけのために特別編成された、まさにスペシャル・バンドである。特にディルアングレイは全国ツアー中。また、11月からは欧州・全米ツアーも控えている。スケジュール調整は至難の業だった。しかし、この企画に「ベジータの魅力をライブで最大限に引き出したい」と、無理に参加してもらうことになった。
第1回目は、ベジータ堀川のサポート・ゲストとして機動戦士Vガンダムのオープニングテーマ「STAND UP TO THE VICTORY ~トゥ・ザ・ヴィクトリー~」で人気の元LINDBERGベーシストの川添智久や人気アニメ「ONE PIECE」の主題歌で脚光を浴びている大槻マキ、そして、シンガーソングライターでフジテレビ系アニメ「GTO」やWOWOW開局15周年記念アニメ「シュヴァリエ」のテーマ曲など数々のヒット曲を飛ばしている奥田美和子なども出演してくれて大きな盛り上がりとなった。
やはり、こういったライブは「継続」しかない。今後の展開には頭を悩めている部分もあるが、2020年には東京での五輪開催も決まった。新宿・歌舞伎町も大きく変貌していくに違いない。そういった中で前述した通り「歌舞伎町から新たなサブカルを…」という気概で頑張っていきたい。次回は10月27日。
(渡邉裕二)