【Vol.12】イオンE、新スタートから3週間
2013年07月22日
イオンエンターテイメントが7月1日に新たなスタートを切って、はや3週間が経過しました。この間、同社がリリースした新情報がたくさんあって、とても慌ただしい印象。一応お断りしておくと、この“慌ただしい”は、悪い意味ではありません。
リリースした新情報とは、日刊文化通信速報(映画版)にも一部書きましたが、スタジオジブリの巨大壁画の掲示(写真下)、VOD配信事業、KDDIとパートナーシップを組んだ音楽ライブ生中継事業、それ以外にもキャンペーン関係が多数あります。
夏興行に入り、ただでさえ現場も本社も慌ただしいところに、こうしたリリースが重なって、慌ただしさに拍車がかかっています。色々な動きを外部に対して猛烈にアピールしているようにも見えます。
ワーナー・マイカルとイオンシネマズが経営統合して、大きな注目を集める現在。夏休み映画の公開で、広く一般からも映画および映画館への関心が高まっています。こういう時期に、集中的に新会社名の「イオンエンターテイメント」や、統一した劇場名「イオンシネマ」を盛んに売り出していこう…。同社のしたたかな戦略も透けて見えます。
さて、私もこの3週間で、イオンシネマ(旧ワーナー・マイカル)の劇場にプライベートも含めて、4回足を運んでいます。
視認したところ、どの劇場でもルーニー・テューンズの各キャラクターがすっかり姿を消していました。また、「WB」と「MYCAL」が合体した旧ロゴが一部で残っていましたが、大半のサイン関係は「AC AEON CINEMA」に切り替わっていました。制服も、従来のオレンジ色から紺色系のポロシャツに様変わり。ポロシャツの背中には全74劇場(おそらく)の名称が書かれています。
最初は私自身も、その変化に違和感のようなものを覚えましたが、今ではすっかり慣れました。この夏、イオンシネマを訪れる観客から、こうした変化を受け容れられて、同社はまた新たな歴史を刻み始めることになります。
松本 貴則(まつもと・たかのり) 映画部デスク 兼 サイト事業部所属
2000年、シネコン担当記者として入社。その後、配給会社などへも取材範囲を広げるが、取材のベースは興行に置いている。2011年から映画部デスク。趣味はスポーツ観戦、読書。