競馬ファンにとっては残念なニュースが入ってきました。短距離G1を3つ制した名馬デュランダルが7日、馬房内で死にました。14歳でした。
現役時代は、短距離にも関わらずレース中は後方に位置し、直線で目の覚めるようなキレ味鋭い末脚を繰り出し、先行するライバルたちを一気に差し切るスタイルでファンを沸かせました。
短距離の名馬と言えば、タイキシャトルをはじめ、サクラバクシンオーや現在活躍中のロードカナロアもそうですが、道中は好位でレースを進める馬が多いように思います。しかし、デュランダルは気持ちいいほどの「直線一気」。名は体を表すと言いますが、「聖剣デュランダル」を元にした馬名は本当にピッタリでした。
惜しかったのは蹄の状態が悪かったこと。デュランダルはG1を3つ勝ちましたが、2着も3回あります。この3回はいずれもぶっつけ本番(休み明けから試走なしで本番)だったもので、1度叩いて(走って)万全の状態だったら、どれも勝っていたのではないかと思います。
デュランダルと言えば、池添騎手との名コンビも語り草。池添騎手がブレイクしたのは、この馬とスイープトウショウの活躍があったからだと記憶しています。池添騎手と言えば「追い込み」を得意とすることで有名ですが、それはデュランダルとスイープトウショウで確立したイメージです。
そのイメージがあったからこそ、追い込みでG1を3勝したドリームジャーニーへの起用に繋がり、その縁でドリームジャーニーの弟であるオルフェーヴルの主戦騎手にも選ばれたのですから、今の池添=オルフェのコンビが生まれたのは、遡っていけばデュランダルの存在が大きかったと言っても良いのではないでしょうか。
デュランダルは、父親としては「もうちょっと頑張れ!」というイメージ。オークス馬エリンコートを輩出したものの、あの凄い末脚を再現するような産駒にはまだ恵まれていません。残された産駒は限られていますが、その中から、父を彷彿させる名馬が登場することを期待したいです。
ちなみに先週の七夕賞は、本命にしたマイネルラクリマが手堅く勝ってくれたものの、2着のトレイルブレイザーが抜けてしまい惨敗…。週中、池江調教師が弱気コメントを連発していたので自信を持って消しましたが、大失敗でした。