いよいよ枠順も決まってレースを待つばかりになった宝塚記念。今年はジェンティルドンナ、フェノーメノ、ゴールドシップの3強が圧倒的な人気を集めると見られます。
さて、今年の馬柱を目にしてどの人もまず思うのが「頭数が少ないな…」ということではないでしょうか。
なんと11頭しか出走していません。おそらく、当初オルフェーヴルも出走予定で「4強」と言われていたことから、上位入着は難しいと見た他陣営が揃って敬遠したのだと思われます。季節柄、比較的少ない頭数に落ち着くことが多い宝塚記念ですが、それにしても珍しい。
調べてみると、11頭立てだったのは13年前まで遡らなければいけません。さらにその前となると、7年も遡ります。過去20年で見ると、たったこの2回だけなのです。
さて、ここで興味深い現象があります。さぞかし堅い結果だったんだろうな…とその2回のレース結果を振り返ってみると、意外や意外、そこそこ荒れてるじゃないですか!
13年前、2000年の宝塚記念は、テイエムオペラオーとグラスワンダーの2強対決で沸いたレース。ところが、グラスはレース中に故障していたため直線伸びず。1番人気のテイエムは快勝したものの、2着は6番人気のメイショウドトウ、3着には9番人気のジョービッグバンが入っています。
20年前、1993年の宝塚記念は、メジロマックイーンとメジロパーマーの「メジロ2騎」による2強対決が注目されたレース。しかしパーマーは早々に失速し、1番人気のマックイーンは勝ったものの、2着には8番人気のイクノディクタス、3着には10番人気のオースミロッチが入りました。
メイショウドトウは前走の金鯱賞を1着、イクノディクタスも前走の安田記念で2着と結果を残していたにも関わらず、上位人気に注目が集まり過ぎて人気の盲点だったことがわかりますね。
一方、出走頭数が12頭だった過去3回(ここ20年)を見ると、いずれもガチガチの決着で終わっているから面白い。1頭増えただけでも随分違うものですね。
さあ、今回の人気の盲点はどの馬でしょうか。「11頭なら荒れる」法則が正しければ、ナカヤマナイト、ダノンバラードあたりに注目でしょうか。それともシルポートの大逃走劇があったりして…。