【Vol.6】ワーナー・マイカル新社長ら役員陣
2013年05月28日
ワーナー・マイカルは、5月22日開催の株主総会等で、新しい役員体制を発足させました。同社は、7月1日付で同じくイオン100%子会社であるイオンシネマズを吸収合併し、社名を「イオンエンターテイメント(仮称)」に変更します。
今回の役員体制が、7月1日以降も続くものと思われます。
いくつかポイントをピックアップしましょう。
まず、新代取社長に就いたのが、大島学氏。イオンの中で、サービス事業最高経営責任者という肩書き。
イオングループには、上記興行2社以外に、イオンファンタジー(アミューズメント)、ツヴァイ(結婚相手紹介)、イオンディライト(メンテナンス)、イオンイーハート(飲食業)などの「サービス事業」を行う企業があり、大島氏はそのトップを務めています。ワーナー・マイカル社長のポストは、サービス事業最高経営責任者との兼務となります。
橋本滋之専務取締役は、留任しました。ジェリー・ブラック取締役会長(前・代取会長兼社長、イオン専務執行役)、大島新社長がイオンでの職務と兼務なので、橋本専務が「常駐する」役員としてはトップです。
一方、柴崎正恭常務、平野俊治常務、大山義人取締役が退任しました。柴崎氏は管理面、平野氏は開発面、大山氏は運営面の責任者でした。今後この部分を誰が担うのか、まだ分かりません。
今後イオンのSC出店に伴いシネコンも新規開発が増えそうですし(開発面)、イオンシネマズとの合併で、各劇場の運営面、人事総務経理などの管理面、いずれも重要なセクションです。
また、菅波俊一イオンシネマズ代取社長が、ワーナー・マイカルの新任の取締役に就任しました。菅波氏は“小さな所帯”とはいえイオンシネマズで取締役、社長を歴任。「イオン100%子会社」という立場で長く、会社を切り盛りしてきました。
活躍の場を、“大所帯”であるワーナー・マイカル(イオンエンターテイメント)に移します。
各役員の担当、組織変更や人事異動、合併後の戦略面など、色々なことが、7月1日をメドに急ピッチで決まってくるものと思われます。
松本 貴則(まつもと・たかのり) 映画部デスク 兼 サイト事業部所属
2000年、シネコン担当記者として入社。その後、配給会社などへも取材範囲を広げるが、取材のベースは興行に置いている。2011年から映画部デスク。趣味はスポーツ観戦、読書。