皐月賞、乱ペースであの馬が浮上？ (vol.7)

　今週は皐月賞ですね。突出した馬がいない混戦模様ですが、個人的には「展開」が大きな鍵を握っていると思います。そこで展開予想をしてみると、ある馬が本命候補に浮き上がってきました。

　今回、明確に逃げたい意向を示しているのはナリタパイレーツのみ。意外と前半の先行争いはスムーズに決着がつくのではと考えています。注目は向こう正面に入ってから。

　我慢のきかないメイケイペガスター、テイエムイナズマあたりが一気に後方から動いていくのでないかと思います。さらにマイラータイプのコパノリチャード、折り合いに不安のあるエピファネイア、朝日杯でガツンと行ってしまったコディーノあたりがその動きにつられて行ってしまう可能性も。３コーナー手前から、一気に激流に変わってしまうのでは…。

　すると浮上するのは、後方でジックリ脚を溜められるタイプ。ここで候補に挙げたいのはフェイムゲーム、カミノタサハラ、レッドルーラーの３頭。いずれも折り合いには心配のないイメージがあります。

　ただ、カミノタサハラはあまり器用な印象がありません。ディープインパクト産駒は平坦で広いコース向きですし、小回りの皐月賞は向かない可能性も。

　フェイムゲームは前走から距離延長はプラス材料だと思いますが、陣営が「前走（４着）から状態を維持する調整をしてきた」という、ＧⅠを勝つにはちょっと物足りないコメントをしていたので、評価を落とします。

　そこで、現在の本命候補筆頭に浮かび上がったのはレッドルーラー。強い相手と戦っていない不安はありますが、どちらかと言うと相手なりに走れるイメージ。気がつけば５戦３勝、２連勝中と好成績ですからね。ゴチャついた混戦になった時、しぶとく伸びる特長が生かされる気がします。追い切りも良かったようですし、川田騎手には思い切った騎乗で一発を狙っていってほしいです。イメージは、アンライバルドとトライアンフマーチが一気に差し切った09年の皐月賞です。

平池由典（ひらいけ・よしのり）　映画部記者 兼 サイト事業部所属
　映画・ＤＶＤの取材を担当しています。“宇宙人が攻めてくる系”映画が大好物。趣味は競馬と映画鑑賞。当コーナーでは、競馬と映画を中心に自由につぶやいていきますので、良かったらご覧ください。