大種牡馬ブライアンズタイムが死んでしまいました…(放牧中の事故で死亡)。競馬ファンなら、この馬に思い入れのない人はいないでしょう。
サンデーサイレンス、トニービンと共に、90年代~00年代の日本競馬界を牽引した親父でした。初年度から3冠馬ナリタブライアン、オークス馬チョウカイキャロル、翌年にはマヤノトップガンを輩出しました。中央のGⅠ馬は実に14頭を数えます。
種牡馬実績ではサンデーサイレンス(SS)に及ばなかったものの、「化け物級の馬を出す」という点ではブライアンズタイム(BT)が1番だったと思います。大事に使って力を発揮するSS産駒に比べ、BT産駒はとにかくレースを使って使って強くなる、雑草魂を感じさせる男臭い馬ばかりでした。大久保正陽厩舎がピッタリでしたよね。
近年はSS系統の種牡馬に圧倒され、BT産駒の主戦場は芝からダートに移っていましたが、それでもタイムパラドックスやフリオーソなどが大活躍し、存在感は依然として大きなものでした。また、昨年は久々に芝G1エリザベス女王杯(レインボーダリア)を勝ち、菊花賞でも2着(スカイディグニティ)し、まだまだ芝でもやれることを証明したばかりでした。
ちなみに私の競馬におけるベストレースは96年の阪神大賞典。ナリタブライアンとマヤノトップガンの死闘です。ブライアンズタイムが日本に輸入されなければ、存在しなかった名勝負ですからね。本当に本当に大切な種牡馬でした。
これで平成の3強種牡馬は揃って他界。一つの時代の終焉に寂しさを感じずにはいられません。語り始めたら朝になってしまうので、とりあえずこれで終わりにします。ありがとう、そしてお疲れさん、ブライアンズタイム…。