「故岡田茂(東映)名誉会長を偲ぶ会 髙岩淡(東映)・泊懋(東映アニメーション)両相談役を慰労する会」が11日午後東京・大泉の東映東京撮影所内で開催され、映画関係者約1千人が集い大盛況に行われた。
岡田茂氏が昨年5月9日に死去して1年。東映グループ内からはもとより、各方面から「岡田名誉会長を偲ぶ会を行ってほしい」との声が数多く東映に寄せられた。同会は、この岡田氏の偲ぶ会と併せて、一昨年に揃って傘寿を迎え、この6月末の株主総会で役職を離れることになった髙岩淡・泊懋両相談役を慰労する会を同時に開催したもの。
当日は第5ステージで岡田氏の献花式が執り行われ、引き続き第6ステージに席を移し、岡田氏の業績を映像で上映。関係者を代表して松岡功東宝名誉会長が、1970年代、フィンガーファイブの短編映画をめぐり岡田氏と長時間会談したことを初披露し、「本当に長い間お世話になりました。特に岡田さんのように映画を作る才能と会社を経営する才能の両方を持っている方はなかなかいません。これからも出てこないと思います。私を含め岡田さんは全映画人のあこがれであり目標でした。もう本当にこういう人は出てこないと思います。岡田さん安心してください。いまや東映グループは髙岩さん、泊さんのご努力もあり、特に裕介社長の新しい感覚で次々と改革を行い、いまや東映グループは岡田さんが築かれた全盛期に追いつく素晴らし会社になっています。どうぞ天国から東映をご覧になり、また生涯を通じてその発展にご尽力された日本映画界を見守っていただきたい」と挨拶。
東急の上條清文取締役相談役が、東急と岡田茂さんの強い関係を語り、引き続き、親族を代表して岡田裕介東映社長が「父は広島から一人で出てきて誰も知らない中で、よくぞこれだけの人に愛されたと思い感心しているところです。父を通じて数多くの人に出会うことができて父に感謝しています」と述べた。
後半は日枝久フジ・メディアHD会長、井上弘東京放送HD会長、早河洋テレビ朝日社長が髙岩さん、泊さんとの人となりや関係について、最後に髙岩さんと泊さんが感謝の言葉を語った。
(代表取締役社長:指田 洋)