映画倫理委員会は、このほど審査料金の改訂を実施した。
今回の改訂は、一般劇映画ではなく、ODS(非映画コンテンツ)と呼ばれる作品が対象。「特別審査料」として、1分あたり税別1000円(上限税別9万円)という料金を設定した。
同委員会が認定するODS作品とは、(1)劇映画、ドキュメンタリー映画の限定公開(当初より1スクリーンで2週間以内として宣伝、上映)、(2)劇映画、ドキュメンタリー映画のイベント公開(当初より総上映回数60回以内として宣伝、上映)、(3)映像収録作品(演劇、オペラ、コンサート、スポーツなど)、(4)テレビドラマなどの劇場上映(120分まで)、(5)映画祭上映作品(商業的)――以上であり、一般に配給会社が呼称するODSとは若干違うものもある。
従来、ODS作品の審査料金は一般劇映画と同じ「基本審査料」(1分あたり税別2740円)だった。ここ2、3年、ODS作品の劇場公開が増え、昨年は映倫審査を受けた作品だけでも100タイトルを超えていた。「映画を取り巻く環境が多様化するなかで、審査を受け易くする」(映画倫理委員会)ために、今回の改訂に踏み切ったもの。
映倫は1956年(昭和31年)の設立以来、非営利な第三者の自主規制機関として映画の審査を行ってきた。映画の審査と言ってもその対象は幅広く、大きくは(1)劇場上映向け新作、(2)二次市場向け新作、(3)再公開向け旧作――の三つから構成され、さらに(1)劇場上映向け新作=▽宣材類(ポスター/予告篇、特報/宣伝用特殊映像)▽本編(基本審査料/特別審査料)▽再編集版▽その他(慈善興行、テレビシリーズの上映など)、(2)二次市場向け新作=▽二次市場向け直販新作(映倫審査を希望する新作)▽劇場上映向け審査終了作品(劇場上映向け審査終了時と内容が同一の場合)▽再編集版(題名、基本宣材、パッケージなど)、(3)再公開向け旧作(審査申請日より2年以上前に国内で公開された旧作の、劇場再上映及び二次市場再販売)=▽映倫で初めて審査する旧作(戦前の公開作や旧映倫審査作も含む)▽映倫で審査済の旧作(再編集版)、3D化版も含む)の区分再確認審査▽その他(前記以外の特殊な作品や上映など)
(代表取締役社長:指田 洋)