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【大高宏雄の興行戦線異状なし Vol.60】
2012年正月興行前半戦、厳しい展開が続く

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【大高宏雄の興行戦線異状なし Vol.60】
2012年正月興行前半戦、厳しい展開が続く

2011年12月20日

 2012年の正月興行作品の中間報告をしよう。まだ正月にも入っていないのに、正月興行の中間報告もないのだが、すでに10本以上の作品(全国展開の上映規模)が公開されているので、おおまかな見通しができるというわけだ。

 ちなみに、この「正月興行」という言い方は、正月をはさむ冬の休み期間をあてこんだ作品の興行という意味。夏休み興行、春休み興行などと同じで、それほど深い意味はなく、一種業界的な言い回しと考えていただければいい。年に何回もないかきいれどきの時期であり、配給、興行側にとって、正月興行はとても大切な意味合いをもつ。

 はっきり言ってしまえば、今のところ、今年の映画興行そのままの厳しさが持続している。オープニング成績だけを見れば、この12月20日段階では「ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル」(3日間・興収7億2583万円)がトップ。次いで、「映画 怪物くん」(2日間・5億8104万円)、「仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ~」(2日間・3億7842万円)、「映画 けいおん!」(2日間・3億1631万円)と続く。

 この4本が、そのまま最終興収で上位4本となるかどうかは微妙なところもあるが、現段階で言えば、「ミッション~」がトップ成績となる公算は高い。40億円か、50億円か。それ以上か。それに続くのが、30億円以上はまず確実な「映画 怪物くん」だろう。

 ただ昨年の正月興行では、上位3本が「ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1」(69億円)、「SPACE BATTLESHIP ヤマト」(41億円)、「相棒 劇場版II」(32億円)だった。もちろん、これから期待作も登場するが、それを含ませても、12年の上位3本は、昨年のこの上位3本の累計興収142億円に届くのは難しいかもしれない。

 「タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密」の誤算が大きい。とともに、「リアル・スティール」「源氏物語 千年の謎」「フレンズ もののけ島のナキ」などの作品も、今のところでは見込みを下回る。唯一、アニメの「映画 けいおん!」が137館という限定公開ながら、大健闘の興行を続けているのが大いに光る。ただ、本作を上映していない劇場が大部分なので、その恩恵を受けている興行側は、まさに限定的である。

 これから、冬の休みを迎える。当たり前のことだが、少しでも劇場の賑わいを期待したい。とともに、この正月興行から見えてくるものを、映画界の全員がしかと把握する必要がある。

(大高宏雄)

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