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50歳になっても…恐るべし松田聖子。

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50歳になっても…恐るべし松田聖子。

2011年10月05日

 AKB48など、若手のアイドルが芸能界でムーブメントを起こす一方で、 “往年のアイドル” とも言うべき松田聖子の活躍が目立っている。50歳を過ぎても過激に踊りまくるピンクレディーのミーとケーもいるが、聖子の場合は、デビュー以来、30年間というものトップを走り続けている。まさに “不滅のアイドル” でもある。

 その聖子が今度は、シンガーソングライターの竹内まりやの書き下ろし作品「特別な恋人」を歌うと張り切っている。が、今回「聖子がまりやと組む」と聞いた時は、正直言って驚いた部分もあった。

 聖子は、河合奈保子と柏原芳恵と並んで “花の80年組” と言われた。その3人は、歌謡界の中でも何かと話題になったが、当時を知る者としては「聖子=呉田軽穂(松任谷由実のペンネーム)」「河合奈保子=竹内まりや」「柏原芳恵=中島みゆき」というイメージが強い。

 まりやが奈保子のために書き下ろした「けんかをやめて」は代表曲の1曲になっているし、まりやが参加した奈保子のアルバム「あるばむ」は、奈保子にとって初のアルバム1位になった。芳恵も同じ。みゆきが芳恵のために書き下ろした「春なのに」は、今でも歌い継がれている。他にも「最愛」や「カム・フラージュ83」などを提供している。そして、聖子も松任谷由実が呉田軽穂のペンネームで提供した「赤いスイートピー」は、コンサートの定番になっているし「瞳はダイアモンド」「秘密の花園」「小麦色のマーメイド」「時間の国のアリス」…数えるだけでも多数ある。

 とにかく、楽曲の提供者によって作られるイメージと言うのは大きいものがあるし、なかなか拭い去れないのだ。それが、それぞれのアーティストの代表曲だった場合はなおさらである。それだけに、今回のように「聖子=まりや」という組み合わせは意外な部分もあった。

 しかし、冷静に考えてみるとそれも聖子の成せる技ってことになるのかもしれない。

 と言うのも、テレビCMなんかでは、聖子が何と、中島みゆきと共演している。最近では、小泉今日子とも…。それが、今度は、歌で聖子がまりやとコラボ…。

 数年前だったら、こんな組み合わせは想像も出来なかった。もちろん、これには制作現場の “世代” が分かる感じもするが…。しかし、そういった企画が上がってくるのも、聖子の潜在的パワーなのかもしれない。要するに聖子は “花の80年組” の築き上げてきた? 組み合わせをも塗り替えてしまうようなパワーがあった…。それこそ、時代を独り占めしてしまうようなパワーがあるのだろう。もっとも「独り占め」は、聖子の真骨頂なのかもしれないが…。

 去年は、NHKの朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の高視聴率もあって、「ゲゲゲの鬼太郎」が話題になったが、聖子と言うのは、ある意味で歌謡界に巣くう妖怪なんじゃないかと思う。実に特異なアーティストである。

 来年は、NHK大河ドラマ「平清盛」にも初出演すると言う。1人2役の出演だと言うが、それほどまでに忙しかったら、夢としている「海外進出」への再挑戦も、暫くはおあずけか?

 来年3月には50歳を迎える聖子。まさに恐るべし50歳のパワーだが、その聖子が、これからどう変貌していくのか…実に気になるところである。

(渡邉裕二)

 

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