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増え続ける韓流スターの自殺の要因は…

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増え続ける韓流スターの自殺の要因は…

2011年06月01日

 韓流ブームが続く中、韓国の人気歌手だったチェ・ドンハさんが5月27日にソウル市内の自宅で首を吊って自殺した。奇しくも、自殺した当日は東京・王子の「北とぴあ」で、日本公式ファンクラブの結成を記念したコンサートツアーの東京公演を予定していたというから、余計にショッキングなニュースとして報じられることになった。

 ドンハさんは、9年前の02年にアルバム「Nature」でソロデビュー。当時、韓国歌謡界バラードの皇帝と言われたチョ・ソンモやパク・ヒョシンを超える歌唱力を持つ新人と絶賛されたらしい。しかし、04年にはキム・ヨンジュン、キム・ジノと3人組男性ボーカル・ユニット「sg WANNA BE+ (エスジーワナビー)」を結成、そのリーダーとして活動していたこともあった。グループとして「生きて」「罪と罰」「アリラン」など次々にヒット曲を飛ばしたが08年には解散、再びソロに。

 今や男性のK-POPはグループが主流となっており、ソロ歌手のドンハさんは知名度が高いとは言いがたかったが、知り合いの韓国通の音楽記者に聞くと「韓国では超人気だった」という。ドンハさんの出棺式は5月29日、ソウル蓮池洞のソウル大病院葬儀場で行われた。出棺式は厳粛な雰囲気の中で進められ、特にドンハとともにグループだった頃のメンバー、キム・ジンホとイ・ソクフンは終始茫然とした様子だったと言う。

 「最初は30日の解剖検査を経て31日に出棺するという予定だったが、遺族の強い要請を受けて28日に急きょ解剖が行われ日程が繰り上げられた」というが、自殺の原因についてはハッキリしない。ただ、関係者は「最近は躁鬱病で悩んでいた」と言うのだが…。

 それにしても、1年前の6月30日には韓流スターのパク・ヨンハさん(享年32)が、やはり首吊り自殺をしている。ヨンハさんは、 “韓国ドラマ” の火付け役ともなった「冬のソナタ」で主役のペ・ヨンジュンの恋敵を演じて人気だった韓国人俳優だった俳優だ。しかも、当時、ヨンハさんも日本でのコンサートツアーをスタートしたばかりだっただけに大きな波紋を起こした。

 しかし、日本では先月、タレントの上原美優さんが首吊り自殺を図ったが、韓国人の俳優やタレントの自殺は実に多い。ここ1~2年を振り返ってもチェ・ジニョンさん、チャン・ジャヨンさん、チェ・ジンシルさん、アン・ジェファンさん…。

 一体、何が原因なのか? ヨンハさんの自殺の時にも言われことだが、自殺者を増やす最大の要因について、韓国のネット事情を挙げる声が多い。日本に比べて、ある意味で韓国と言うのはネット先進国である。ところが、韓国の場合はネット社会にモラルが追いついていないところに問題があるようだ。

 と言うのも、ネットでの芸能人の誹謗・中傷は日常茶飯事だからである。何でもネットに書き込む。不倫などは序の口。とにかく、芸能人の私生活を書きまくる。しかも、日本以上に学歴社会というのもその根底にあるとも言われている。しかも、プライドが高く、国民性として恥を嫌う。そういった中で、ネット攻撃された芸能人は精神的にも参ってしまうというのだ。参ってしまうと言うより、とにかく「生き恥に曝されたくない」という気持ちが先立つのだろう。そういった部分は日本の芸能人以上に強いようである。

 いずれにしても精神的、肉体的なプレッシャーやストレスから開放されるために、韓国の芸能人は睡眠導入剤「ハルシオン」を常用する傾向にあるとも。プレッシャーやストレスから解放されず睡眠不足に陥る傾向が強い韓国の芸能人は、殆ど「ハルシオン」を服用しているというのだ。

 日本では、「ハルシオン」の服用は副作用を起こしやすいし、健康面にも悪影響を及ぼす可能性があることから、殆どの病院で出さなくなってきている。処方も厳しくなっている。しかし、韓国は日本ほど厳しくないと言われている。「酒を飲んだりした後にハルシオンを服用すると、一発で精神状態はおかしくなります。意識がもうろうとして、気分がよくなるという人もいますが、精神的に追い込まれたりしている人なんかは発作的に自殺を図る人も多いかもしれません。とにかく、酒と一緒にハルシオンを服用するのは非常に危険なことです」と専門家は説明する。

 いずれにしても、韓国の芸能人に自殺が多いのは、一気に拡大したネット社会にメンタルな部分が追いついていけない実情があるのかもしれない。

 日本でも「2ちゃんねる」などがあり、芸能人はネットに曝されやすい。当然、今後もこういった傾向は高まっていく可能性は十分である。そういった意味でも芸能プロダクションはネットに対しても管理体制を含め真剣に考えなければならない時期に来ていると思うのだが…。

(渡邉裕二)

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