「エクレール お菓子放浪記」テアトル新宿で先行公開
2011年05月20日
東日本大震災で最も被害を受けた宮城県石巻市周辺を中心に昨年秋撮影した映画「エクレール お菓子放浪記」(配給:マジックアワー+「エクレール お菓子放浪記」全国配給委員会)が、5月21日(土)より東京・テアトル新宿で公開される。
作品は、作家・西村滋の自伝的児童小説「お菓子放浪記」(理論社刊)の映画化。様々な出会いと別れを繰り返し、戦中・戦後を必死に生き抜いていく少年アキオの姿を通して描く感動作。〝エクレール〟と呼ばれるお菓子が紡ぐ希望の物語でもある。監督は、〝永田大映〟出身の近藤明男。「ふみ子の海」(’07)に続いて2回目のメガホンを撮った。早くに両親を亡くした少年アキオは孤児院に入れられるがどこも長続きはぜずに、感化院におくられるが、そこも脱走。空腹な彼に菓子パンをくれた遠山刑事、感化院のホワイトサタン、養母となったフサノおばさん、映画館のトミ子さん、旅回り一座の面々――と、出会いと別れの放浪の旅が続くが、彼の希望の光となったのが感化院の陽子先生に教えられた童謡の「お菓子と娘」だった・・・。
キャストは、主人公のアキオ少年に「レ・ミゼラブル」などのミュージカルに出演し、透明感あふれる歌声が評判を呼んだ吉井一肇が、抜擢され劇中、童謡「お菓子と娘」をフルコーラスで歌う。少年の養母でたくましさを見せるフサノ役にいしだあゆみ、少年を見守る感化院の教師に早織(さおり)、他に遠藤憲一、林隆三、高橋恵子らが共演。
また、撮影は、前述した通り宮城県石巻市周辺でオールロケしているが、劇中、旅回り一座の舞台公演の劇場、そして映画館として登場する、石巻市の岡田劇場が今回の東日本大震災の津波によって流されたり、エキストラとして参加した人が行方不明になっているという。
なお、公開は当初、石巻及び仙台で3月に先行が予定されていたが、震災の影響により地元での公開は年内から来年に延期されている。
(代表取締役社長:指田 洋)