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速さが勝負!! 英ウィリアム王子の挙式アルバム

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速さが勝負!! 英ウィリアム王子の挙式アルバム

2011年04月06日
 東日本大震災、そして福島第一原発の事故で深刻な状態に陥っている中、英国では近づくウィリアム王子とキャサリン・ミドルトンさんのロイヤル・ウェディングに盛り上がっている。結婚式は、英ロンドンの由緒あるウェストミンスター寺院で4月29日(現地時間)に行われる。

 ウィリアム王子とキャサリンさんは、スコットランドのセントアンドルーズ大学で美術史を学んでいた01年に知り合い、昨年11月に結婚を発表した。ウィリアム王子は、英国のチャールズ皇太子と故ダイアナ元妃の長男で王位継承順位第2位。一方のキャサリンさんの両親は、父親が航空会社の元パイロットで、母親が元客室乗務員。その後「子供向けのパーティーグッズなどを扱う事業を興して財をなした」と英国内では伝えられている。因みに、お2人のご結婚には、エリザベス女王と夫のエジンバラ公も大喜びだと言われている。

 英国では、すでに"世紀のロイヤル・ウェディング"と言われているが、音楽業界も、この盛り上がりを放っておくわけがない。早くも公式アルバム「世紀のロイヤル・ウェディング(仮)」(原題はThe Royal Wedding - The Official Album)の企画が進められ、英国では5月5日、日本でも5月25日に緊急決定されることが決まった。アルバムには結婚式の模様を全て収録する。つまり、コンサートの"ライブ盤"である。

 同アルバムの発売権は、ユニバーサル ミュージック傘下のデッカ・レコードが取得した。

 現時点で結婚式の詳細に関して全く明らかにされていないので、内容は未定だと言うが、すでにウェストミンスター寺院聖歌隊、王室礼拝堂合唱団、ロンドン室内管弦楽団、イギリス空軍中央軍楽隊からのファンファーレ隊が式典で演奏することが発表されている。しかも、聖歌隊を監督するのはジェイムス・オドネル氏。そしてロンドン室内管弦楽団の指揮は、同楽団の音楽監督であり、主席指揮者であるクリストファー・ウォーレン=グリーン氏が務めることになっている。

 現地の関係者によれば、アルバムのプロデュースは、世界屈指のクラシック・アルバムのプロデューサーであるアンナ・バリー氏を起用している。バリー氏は、これまでにグラミー賞に何度もノミネートされてきた実績を持っており。今回のアルバムについても「ロイヤル・ウェディングを録音できるのは大変素晴らしい名誉であると同時に、重責であるとも感じます。この結婚式は、全世界の何百万人という方々に注目されています。我々は、すべての音とニュアンスを漏らすことなく完璧に捕らえ、式典が終了した何分後かにはその録音を聴いていただけるようにしないといけないというのは、大変なプレッシャーでもあります」と意欲を語っている。

 しかし、英国で5月5日に出せて、日本では、それから20日後とは、ちょっとタイミングが遅い感じもするが、日本版には「式次第の写し、参考文献、誓約文言、賛美歌、祝福の言葉などが収録されたコレクター向けの特製ブックレットを付けることを考えています」という。確かに、英語を日本語に直したり、手間暇がかかるということか?
 しかし、こういったアルバムを、僅か1か月足らずで発売するのは、かつて、小澤征爾指揮によるウィン・フィルハーモニー管弦楽団「小澤&ウィーン・フィル ニューイヤー・コンサート 2002」があった。このアルバムは、演奏会から僅か19日で発売し話題を呼んだ。そういった意味でいうと、今回のアルバムは、ウィリアム王子とキャサリンさんの結婚式の興奮と熱気を伝える内容なだけに、速さ重要となってくる。発売のタイミングがセールスの大きなポイントとなる。もっとも、同アルバムの場合は記録的価値も大きいが…。

 ところで、ウィリアム王子とキャサリンさんの結婚式では、英王室から在英の日本大使館に皇太子ご夫妻宛ての招待状が届いたが、皇太子ご夫妻は東日本大地震と大津波による甚大な被害状況や国民の心情をかんがみ結婚式への出席を見合わされることが宮内庁から発表されている。


(渡邉裕二)
 

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