「日本映画プロフェッショナル大賞」特設ページ

2013年01月28日

「日本映画プロフェッショナル大賞」特設ページ

◎「日本映画プロフェッショナル大賞」（略称：日プロ大賞）は今年（2013年）で第22回目となります。

◎「第22回日プロ大賞」授賞式＆オールナイト上映会は、2013年6月15日（土）東京・テアトル新宿で開催されました。

◎「第22回日プロ大賞」ベストテン＆個人賞受賞結果、ならびに授賞式＆オールナイト上映会の詳細は当ページの「最新情報」をご参照ください。

■最新情報 2013.06.12up

■「日本映画プロフェッショナル大賞」とは

■最新の受賞一覧＆授賞式の様子 2013.06.28up

■過去の受賞一覧

■The Nichipro Times　2013.02.16 vol.5をup

■リンク

　６月１５日に開催される第２２回日本映画プロフェッショナル大賞、追い込みに入っています。スタッフ一同、がんばっています。当日まで、ここからが、もっとも醍醐味を感じられる時間なのです。
　一つ新たに、主演女優賞の前田敦子さんの出席が決まったことをお伝えします。当日は、撮影が入っているようなのですが、スケジュールの調整をつけていただきました。関係者の方々に感謝します。
　さて、受賞の経過報告の第２弾です。例によって、間が空いてしまいましたが。今回、一番驚いた受賞は、作品賞の「ＳＲサイタマノラッパー　ロードサイドの逃亡者」（以下、「ＳＲ」）だったと、勝手に思っています。「アウトレイジ　ビヨンド」と争い、抜け出しました。
　その驚きが、一人の選考委員からのメールに表れていましたね。そのメールには、こう書かれてありました。
　「私の事前予想だと、確実な支持者のいる『アウトレイジ　ビヨンド』、あるいは『おおかみこどもの雨と雪』あたりが１位ではないかと読んでいましたが、『ＳＲ』が１位。やはり、日プロは読み切れません」。さらに、「『おだやかな日常』が４位。他の映画賞は全然入っていませんからね。『愛と誠』が３位。これも日プロらしい」というわけです。
　「愛と誠」の３位も、驚きといえば驚きですね。三池崇史監督の作品を高く評価してきた日プロとしては、うれしい。ただ私は、「愛と誠」への異議申し立てをキネマ旬報でしましたが、それはともかく。
　「ＳＲ」が抜け出したのは、古典的な青春映画としての側面が、ラップの躍動感と一体化していく楽しさ、痛さがあったからでしょうね。こう言ってしまっては身も蓋もありませんが、要するに、シンプルさがときとして持ちえる普遍性の強度と、そこからジワリとくる、生きている、生きていく感触、手触りなのです。ここは、はずせません。
　映画に詳しい人たちは、かつての映画の触感をいくつも、ここに見出すのでしょうね。これも、たまらない。選考委員の真意は真意として、私はその野放図でいながら、どこかで抑制がきき（絶妙な抑制感）、そこにまぎれもない映画の重層的な刻印（記憶、なんて言いません）が、これでもかこれでもかとたたみ込まれていく描写の数々に興奮しましたね。
　主演男優賞の井浦新さんは、三島由紀夫とは対極な風貌、体質の持ち主に見えて、もっとも三島に近かったと思わせていくのは、この役者の凄さだと思いますね。風貌が、やさしいですね。三島本人が風貌的にもっていた荒々しい感じがしない。
　だから井浦さん、その風貌にこそ、三島の繊細な内面性を刻みつけていた気がしてならないんですよ。三島は、井浦さんのような風貌に憧れていたのではないかな。そんな想像ができるところが、本作の面白さでもありますね。このあたり、授賞式で聞いてみようかなと。
　前田敦子さん、「ＳＲ」、井浦新さん。今年の日プロを象徴するような俳優、作品だと思います。ということは、２０１２年（です）の邦画の代表的な貌が、ここに凝縮しているということになります。
　第２２回日プロ大賞。もっとも批評的、かつ予見的な映画賞と、勝手に自負しております。邦画の今と未来を包含しつつ、そんな大それた企みがあってもいいのではないか。なんて、思っているのですよ。
（大高宏雄日プロ大賞実行委員長）　

2013.06.12NEW
「第22回日本映画プロフェッショナル大賞」選考結果一覧表をアップ

2013.06.10
「第22回日本映画プロフェッショナル大賞」オールナイト上映会上映作品追加決定

2013.06.10
「第22回日本映画プロフェッショナル大賞」授賞式参加者追加決定

2013.05.30
「第22回日本映画プロフェッショナル大賞」授賞式＆オールナイト上映会詳細決定

2013.05.16
「日プロ大賞」がラジオ日本で紹介されます、放送5月19日（日）午前7:20～7:30

2013.05.10
＜日プロコラムvol.3＞第22回日プロ大賞受賞の経緯について（1）～主演女優賞　前田敦子～

　第２２回日プロ大賞の結果が発表されて、２週間以上が経ちました。いろいろ反響もあるようですが、今回からはいくつかの受賞結果について、数回に分けて少し説明していきましょう。最初は、主演女優賞の前田敦子さんです。
　まず、全体の受賞にいたる経緯ですが、これは選考委員の方々の投票によって決まるわけです。当然です。ただ、日プロ大賞は、他の映画賞とは大きな違いをもっています。国内の４つの映画賞、キネマ旬報、毎日映画コンクール、報知映画賞、日刊スポーツ映画大賞の主要な受賞作品、個人賞”以外”から選出という規定があるのです。
　これは、第１回からの大原則（年によって、対象の映画賞は違ったこともあります）。そこから、作品のベストテン（と作品賞）、及び個人賞のうちの主演女優賞、主演男優賞、監督賞、新人監督賞が、選考委員の投票によって決まるというわけです。新人奨励賞や特別賞などは、日プロ大賞実行委員会の独自選定によって決定します。
　よく、いろいろな映画賞を見ていて、感じませんか。なぜ、あの作品、俳優、監督が選ばれないのかと。果たして本当に、その年の傑作、秀作が選ばれているのかと、疑問になる場合も多いのですね。既成映画賞への不満です。既成の映画賞の結果が、その年の映画の“顔”というわけではないのです。映画の評価は、一筋縄ではいきませんから。それを強く打ち出す。それが、日プロ大賞の趣旨というわけです。
　第２２回の今回は、選考委員は全部で２４人。日プロ大賞のそのような趣旨に賛同していただいた委員の方々が、ベストテンと先の４賞を選出し、投票の多かった順に決まったというわけです。
　主演女優賞は、前田敦子さんです。「苦役列車」の演技が評価されました。“主演女優”としては、出番がそれほど多くないという見方もあると聞いていますが、そのとおりですね。ただ、女優の序列ではトップです。その位置づけによって、出番がそれほどでなくても、堂々たる主演女優ということになります。
　私の考えでは、出番の多い、少ないは関係ありません。演技の質が、問われるべきでしょうね。選考委員も、そう感じたから、主演女優賞に選んだということでしょう。選考結果が発表された翌日、かつて選考委員をつとめたことがある某映画評論家から、興味深いメールが来ました。
　「いやあ、今年の主演女優賞は、前田敦子さんなんですね。よかった！！うれしいです。
　まともな審美眼をもった評論家は、まだまだいるということですね。あまりにうれしくて、メールしてしまいました」。
　この人も、既成の映画賞に飽き足りないんだと思いますよ。これだけ、喜んでいるということは。
　あくまで私の意見として、少し聞いてください。「苦役列車」の前田敦子さんは、存在感に圧倒的なものがありました。これは、女優の誰でもが出せるものではありません。選ばれた者のみに与えられた資質とも言えます。この場合の存在感とは、押し出しがある力強さといったものとは違っています。これが、私には非常に興味深かった。少々希薄な印象を抱かせつつも、そこから繊細ににじみ出てくる存在感。いや、言葉を選べば、「存在感」とも違うのかもしれませんよ。これは、いったい何だろうと思いましたね。
　ぎこちなくも、ちょっと危うい風情が、体全体にあるんですよ。この魅力はとても得難いもので、森山未來扮する貫太が、その危うさに魅かれていく際の映画的な説得力になっているとも言えるのではないかと思います。
　「苦役列車」の前田さんは、まだその片鱗を出したに過ぎないとは思います。ただ、その女優としての資質、ポテンシャルに、とんでもなく大きなものがあると考えます。その一瞬をつかむのが、日プロ大賞なのです。
　日プロ大賞は、彼女の演技者としてのポテンシャルの大きさをも考慮しつつ、彼女に主演女優賞を贈りたいと思います。本当におめでとうございました。
　（大高宏雄日プロ大賞実行委員長）

2013.04.25
「第22回日本映画プロフェッショナル大賞」ベストテン＆個人賞発表

2013.03.01
＜日プロコラムvol.2＞第1回目、選考委員の方々10人の“プロ”

　日プロ大賞情報、その後どうなってしまったんだと疑問の多くの方々、いろいろやっておりますので。会場、日にち、様々な段取り、厄介なことが多々あります。そうした難関を乗り越え、まもなく発表いたします。と言いつつ、時間がかかるんだよな、これが。
　で、前回の続き、お約束の選考委員の方々の紹介にいこう。手始めに、第１回のときですが、全部で１１人いますね。日本映画プロフェッショナル大賞のプロフェッショナルとは、その道のいわゆるプロという意味と、専門性を重ね合わせてもあるんですよ。だから、そのどちらも持ち合わせている映画業界の各分野のプロである監督、プロデューサー、脚本家、劇場支配人、映画評論家、宣伝担当者、興行関係者などの方々に、選考を依頼したわけです。日プロとは、プロをプロが選ぶ映画賞でもあるんですよ。
　では、何故この人たちだったのか。これが、今でも不思議なんですね。なかに、一人特別な人がいます。この人だけですよ、第１回から今回の第２２回まで、私を除けば、唯一連続して選考委員をしているのは。功労賞を挙げたいくらい。
　その名誉に浴した（？）のは、臼井一郎氏。第１回（１９９２年）時点の肩書は、ヒューマックス・ピクチャーズの番組編成担当者。前回指摘したように、日プロ大賞は、銀座シネパトスが“由緒ある”設立の場所。その番組編成者だったのだから、すんなりと選考委員になったのでしょうね。もっと、言いたいことはありますが、あまり“表舞台”に出ることを嫌がる人なので、これくらいにしますが。
　ヒューマックスがらみでは、銀座シネパトス支配人の曽根孝友氏が参加しているのは、当然でしょうね。とにかく、話がわかる男だったな。今の鈴木伸英氏もそうだが、銀パトは支配人がいい奴ばかり。曽根さん、前回も言ったように、今は何をしているのか。これを見たら、連絡をお願いします。
　不思議なのは、映画評論家の上島春彦氏。何故、彼が第１回の選考委員だったのか。少しブランクがあり、最近、やっとキネマ旬報などで映画評論の活動を始めたが、９２年当時は確か、出版社勤務をしながら、映画評論家をやっていたのだと思う。どこで知り合ったのか、全く覚えていない。ただ、気が合ったんでしょうね。それで、頼み込んだんでしょうが、最近はとんとご無沙汰ですので、またお願いしますよ。
　脚本家の斉藤ひろし氏には、全く面識がありません。そういう方でも、選考委員になっています。これははっきり覚えていますが、彼を推薦したのが、当時の日活にいた植木実氏。植木氏は、第１回日プロ大賞の主演男優賞（本木雅弘）と監督賞を受賞した萩庭貞明監督の「遊びの時間は終らない」を企画した人。以降、日プロ大賞の陰の功労者となる人ですが、彼もまた照れ屋であるので、この辺で止めておこう。
　定井勇二氏がいるのが、意外というか。当時の肩書が、パルコの元番組担当者。今はビターズ・エンドの社長ですが、そのころ会社はもうできていたのかどうか。彼と立石和浩氏（現マガジンハウス）は、パルコ“人脈”ですね。今は、悠々自適の元パルコの根占克治氏が、２人の間に入っていた気がする。根占氏も日活出身なので、植木氏ともども、日活“人脈”も、日プロのなかでとても重要な人たちということになります。
　三留まゆみ氏は、たぶん“ゆうばり”で一緒だったか、松田政男氏らのゴールデン街“人脈”か、どちらかで頼んだんでしょうね。塩田時敏氏は、それより前に新宿名画座で開催したピンク映画のイベントで世話になっていた関係もあった。こちらも、松田“人脈”とも言っていい。
　成田尚哉氏の当時の肩書は、ＮＣＰ（ニュー・センチュリー・プロデューサーズ）のプロデューサー。日活時代から知り合いだったから、頼んだと記憶しているが、こちらも結局、日活“人脈”。よほど、わたくし、日活が好きだったと見える。
　あと、忘れてはならない人。細谷隆広氏。当時の肩書が、武蔵野興業の元番組担当者。“元”だから、そのときはアルゴ・ピクチャーズにはいなかったのか。この人とは、長い付き合いだねえ。昨年は、彼が作品のセクションをしている「お蔵出し映画祭」で、一緒だった。第２２回も、独特の選考をしてもらっています。
　これで、１回目の選考委員は全部か。これでも、随分とはしょっているわけだけど、ちょっときりがないなあ。次回から、どうするか。全く、考えていません。というより、早く第２２回の結果をお知らせせねば。
（大高宏雄日プロ大賞実行委員長）

2013.02.16
The Nichipro Times vol.5をアップしました

2013.02.10
日プロ大賞実行委員長、「第８６回キネマ旬報ベスト・テン表彰式」出席

2013.02.07
＜日プロコラムvol.1＞日プロ大賞は、銀座シネパトスから始まった

　キネマ旬報の読者賞を受賞しました。２月１０日（日）に銀座ブロッサムで表彰式が行われるのですが、お暇な方はお越しください。といっても、キネマ旬報の読者中心の表彰式のようなので、今からだと難しいですかね。
　さて、日プロです。
　約束ですから、選考委員の話をしましょう。ただ、紹介されたくない人も出てきましたので、全員というわけにはいかなくなりました。誰が、出たくないか。一人だけ残すと、誰かわかってしまうので、どう対処しようかなと。まあ、スペースの問題もあるので、何人かに絞り込みますよ。悪しからず。選考委員の方で、俺が何故出ていないんだという方は、ご連絡ください。　
　と言いつつ、その前に一つ気が付いたことがあるのですよ。日プロは、いったいいつの時点で、どこでその発端が決まったのかと。忘れるわけがありません。これは、実はわが著書「映画賞を一人で作った男　日プロ大賞の１８年」（発行・愛育社＝０３－３２９１－８６００、在庫ありなので）でも、記述しておりません。というか、単に忘れただけですが。
　はじめに場所ですが、それは、何と銀座シネパトスのロビーだった。当時の支配人は、忘れもしない曽根孝友さん。今は、どこにいるのでしょうか。彼と何を話しているときでしたかね。どちらが言い出したのだったか。たしか、インディペンデント系の映画賞ができないかなどといったことだったと思う。
　結果的に、日プロの原点を作った本木雅弘主演の「遊びの時間は終らない」の話が、当然出たんでしょうね。「遊びの時間～」みたいな面白い作品が、何故映画賞にからんでこないんだと。それなら、俺たちでやってしまえと。そんなところだろう。
　その場で、何と何と、「日本映画プロフェッショナル大賞」という名前が、早くも決定してしまったわけですよ。これは、俺が言いだしっぺ。略称、「日プロ」。こりゃ、いいぞ、中身も何も決まっていず、はじめに、名前ありきだ。それで、スタートした。いつごろだったかな。第１回の開催が１９９２年だったので、１９９１年だったことは間違いないが、何月だったかは覚えていない。
　その銀座シネパトスが、今年の３月に閉館する。一映画館を超えて、私がその閉館を惜しむのは、そうした理由もあったわけだ。選考委員の一人でもある映画評論家の樋口尚文氏が、閉館にあたり、映画「インターミッション」を監督してしまったことに関連づけて言うなら、日プロの原点には、まぎれもなく、銀座シネパトスがあったということになる。
　今回は、このあたりで。一人、選考委員の話が出たことでもあり。
（大高宏雄日プロ大賞実行委員長）

2013.02.05
日プロ大賞実行委員長、「キネマ旬報読者賞」受賞

2013.02.01

日プロ大賞実行委員長のコメントをアップしました

2013.01.28　
日プロ大賞特設ページオープン

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■「日本映画プロフェッショナル大賞」とは

「日本映画プロフェッショナル大賞」（略称：日プロ大賞）は１９９２年に第１回の授賞式を開催し、今年（２０１３年）で２２回目となります。評価が高いのにもかかわらず、既成の映画賞では不幸にして受賞に至らなかった作品、あるいは様々な理由から、興行面でいい結果を出せなかった作品にスポットを当てるなど、独自の視点で毎年ベストテンと個人賞を選出してきました。

選考委員は毎年、監督、プロデューサー、脚本家といった映画の製作現場に関わる人たちから宣伝関係者、興行関係者、映画評論家、編集者まで映画界で広く活躍されている方々に依頼しています。

【「日本映画プロフェッショナル大賞」概要】

・主催　　　　：「日本映画プロフェッショナル大賞」実行委員会

・実行委員長　：大高宏雄（映画ジャーナリスト、文化通信社特別編集委員）

・受賞結果発表：毎年２月〜３月頃

・授賞式会期　：毎年３月〜５月頃

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■最新の受賞一覧＆授賞式の様子

2013年4月発表

「第22回日本映画プロフェッショナル大賞」ベストテン

１位「ＳＲサイタマノラッパー　ロードサイドの逃亡者」

２位「アウトレイジ　ビヨンド」