東映アニメーションが27日発表した平成24年3月期第2四半期決算は、「ワンピース」がテレビアニメ部門など全事業にわたって好稼働し大幅な増収増益を計上した。
連結売上高は前期比46.1%増の162億7600万円(当初予想は140億円)、営業利益が85.5%増の26億9300万円(当初予想は20億円)、経常利益が76.3%増の28億8400万円(当初予想は22億円)、四半期純利益が75.8%増の17億4900万円(当初予想は13億円)と当初予想に比べても大幅な増収増益となった。
この大きな要因としては、「ワンピース」が劇場アニメからテレビアニメ、パッケージソフト、海外販売、版権事業、商品販売事業、イベント事業と同社の全ての事業にわたって好稼働、特にキャラクター商品やイベント、DVD等が予想を上回る稼働をしたことである。
同社のここ数年の通期の決算を見てみると、
平成23年3月期(売上高266億22百万円/営業利益41億84百万円/経常利益45億70百万円/純利益27億22百万円)、
平成22年3月期(売上高209億60百万円/営業利益41億26百万円/経常利益25億22百万円/純利益14億48百万円)、
平成21年3月期(売上高217億18百万円/営業利益31億23百万円/経常利益34億12百万円/純利益4億92百万円)、
平成20年3月期(売上高211億48百万円/営業利益27億28百万円/経常利益29億38百万円/純利益16億85百万円)、
平成19年3月期(売上高201億53百万円/営業利益33億07百万円/経常利益37億13百万円/純利益36億72百万円)、
平成18年3月期(売上高215億61百万円/営業利益38億38百万円/経常利益41億57百万円/純利益24億38百万円)、
平成17年3月期(売上高166億46百万円/営業利益23億42百万円/経常利益26億01百万円/純利益15億33百万円)……
と年々業績を伸ばしているのは一目瞭然であり、7年前の17年3月期の通期の業績を今期は中間期で達成しており、通期予想(売上高290億円/営業利益40億円/経常利益42億円/純利益25億円)は7年前の倍の業績となりそうな勢いである。
ここ数年、同社の決算は、興収48億円の大ヒットを記録した、ワンピース10周年記念作品「ワンピース フィルム ストロングワールド」の成績が平成22年3月期に、同作品のDVDおよびブルーレイ売上が23年3月期にそれぞれ計上され絶好調の業績となったが、今期は「ワンピース」の人気が劇場公開作品やTVアニメ、パッケージソフトに留まらずキャラクター商品化権やイベントなど同社の全事業にわたったことである。
(代表取締役社長:指田 洋)