テレビ朝日系のスペシャルドラマ「遺恨あり 明治十三年 最後の仇討」(2月26日21時)の発表会見が23日、都内の同局で行われた。記録上最後とされる仇討をした青年を描く感動作。主演・藤原竜也は「これまであまりテレビドラマとは縁がなかったけれど、皆に薦められる代表作になった」。渾身のドラマに自信をのぞかせた。
明治維新で仇討が禁止されたばかりの頃が舞台。幕末に両親を殺された青年・六郎(藤原)は、己の信念を曲げずに仇討を成し遂げ裁判にかけられる。激変する社会に翻弄された青年の物語は、日本人として生きる意味を問いかける。
藤原は、心身ともに六郎になりきった。仇役を演じた小澤征悦は「撮影中、背中に視線を感じて振り返ると(藤原)竜也がにらんでいた」と苦笑い。判事役の吉岡秀隆は「(演技中)藤原くんの透き通った目に日本人の大切な心が見えた気がした」。剣の師匠役、北大路欣也は「道場の場面は彼(藤原)の“波動”を感じて思わず本気で(竹刀を)打ち込んでしまった」と話した。
もし自分が実際に役柄の立場だったら?と聞かれ、藤原は「非常に難しい……。でも(仇討をする)理解はできるし、近い感情はある」。一方、小澤は「警察に行って助けを求めます」と笑わせた。この日はちょうど北大路の68歳の誕生日で、大先輩を藤原ら後輩3人が祝福した。松下奈緒が六郎の妻役で共演する。