3月集中開催のアニメ関連イベントを大特集! 歓声飛び交うレッドカーペットの声優アワード
TAFではアニメアワード、功労賞の授賞式も
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3月集中開催のアニメ関連イベントを大特集! 歓声飛び交うレッドカーペットの声優アワード TAFではアニメアワード、功労賞の授賞式も その力が世界に認められるようになり、経済産業省や総務省も“コンテンツ立国”への鍵を握る産業と捉えているアニメ。毎年3月は、このアニメ関連のイベントが集中して開催される季節となった――。
7日は今年で3回目となった「声優アワード」、18~21日は東京ビッグサイトで行われた「東京国際アニメフェア」、20日夜には渋谷で「声優フェスタ」、さらに日本動画協会が行なっている「アニメーター養成プロジェクト」の成果報告会など、様々な催しが立て続けに開催されている。
今回の「エンタメ・トピックス」では、その中から「第3回声優アワード授賞式」と、「東京国際アニメフェア」および同イベント内で行われた「第8回東京アニメアワード授賞式&第5回功労賞」の模様をお送りする。
●第3回声優アワード授賞式 「第3回声優ワード」の授賞式は3月7日、東京・秋葉原の東京アニメセンターで行われた。
2008年の1年間で「最も印象に残る」声優や作品を対象に、業界最大の舞台を提供し、声優の地位の向上に寄与することを目的とする同賞。授賞式では、それぞれの受賞者が喜びを語った。司会は文化放送アナウンサーの長谷川太&遠藤里沙
(右写真) 主催:声優アワード実行委員会 共催:東京アニメセンター、角川書店、小学館、小学館集英社プロダクション、文化放送、NPO法人AII 特別協賛:経済産業省、東京都、日本音声製作者連盟、日本動画協会、コンピュータエンターテインメント協会、衛星放送協会
■新人女優賞(原則デビュー5年以内)
阿澄 佳奈 「ひだまりスケッチ×365」では、前作に続き主人公・ゆの役を好演。心を癒すやわらかなボイスでファンを魅了する。また「今日の5の2」でボーイッシュな平川ナツミ役を演じ、新たな一面を見せてくれた。多くのラジオ番組にも出演してファンに親しまれている。
「声優としてここに立っていることが光栄です。これからも心を届けられるように頑張りたい」 戸松 遥 「絶対可憐チルドレン」三宮紫穂役、「かんなぎ」ナギ役、「To LOVEる-とらぶる-」ララ・サタリン・デビルーク役など、2008年は多くの作品のメインキャラに抜擢、昨今"戸松遥の声を聴かない日はない"と言われるほどめざましい成長を遂げる。現在もっとも輝き注目される存在となっている。
「10代最後にこの賞をもらったことに満足せず、新たなスタートと思って頑張っていきます」
■新人男優賞(原則デビュー5年以内)
岡本 信彦 「PERSONA -trinity soul-」神郷慎役、正当派主人公から、「紅」九鳳院竜士役、「とある魔術の禁書目録」アクセラレータ役で狂気に満ちたキャラクターなど、多彩な才能を発揮し随所で演技力が認められた大型新人。着実に歩を進める姿に、今後の活躍が非常に期待される。
「緊張しているけど感謝の気持ちが上回っています。関わってくれた皆さんに感謝したいです」 梶 裕貴 「夜桜四重奏~ヨザクラカルテット~」比泉秋名役、「黒執事」フィニ役と、明るい性格ながらもどこかに影をもつキャラクターを見事に演じ分ける。ほか、ゲーム・ドラマCD・外画の吹き替えと、様々なフィールドで中心的存在を務めており、さらなる活動から目が離せない。
「2008年は色々なことを経験しました。これからこの経験を活かしていきたいです」
■パーソナリティ賞(自ら及び役名でラジオ、テレビ番組のパーソナリティとして活躍した人)
神谷 浩史 「神谷浩史・小野大輔のDearGirl~Stories~」でラジオパーソナリティとしての知名度を一気に広めた。「マクロスF○※△」や「さよなら絶望放送」など多種多様の番組でみせる、するどい指摘やどこか奥歯に衣着せるトークが好まれ、垣根を越えあまたのリスナーを虜にする。
「ラジオという大事なメディアに関われることが幸せ。全てのリスナーを代表してこの賞をいただきます」
■歌唱賞(声優自らもしくは演じている役名で歌唱を発表している人)
中島 愛 「マクロスF」ランカ・リー役でデビュー。ランカ・リー=中島愛名義のデビューシングル「星間飛行」ではオリコン週間チャート第5位を記録。作中のランカと共に成長していく彼女の姿、その無限性は、多くのファンを魅了した。
「うれしくて胸がいっぱいです。沢山の応援してくれた皆さんに改めて感謝の気持ちを伝えたいです」
■シナジー賞(声優の魅力を最大限に発揮した作品)
「鉄腕アトム」 日本のアニメーションの歴史を一変させた作品の一つ。1963年に日本最初のテレビ用連続アニメとして制作され、現在にまで至る日本のアニメ文化隆盛の礎を築いた。その後、世界20か国以上で放映されている。十万馬力の少年ロボットが七つの力で悪漢を退治して行く姿に、当時の子供たちは熱狂した。今回は、1963年放映当時のキャストに授賞した。
ウラン役:水垣洋子(写真左)
「何年も経ってこんな賞をもらえるとは夢のよう。素晴らしい作品に出会えました」 アトム役:清水マリ(写真中央)
「昭和37年の秋、手塚(治虫)先生に『アトムに声が入った』と言われたのを覚えています。手塚先生に本当にお礼を言いたい」 お茶の水博士役:勝田久(写真右)
「ベリーベリーハッピー! 来月で82歳。まだまだ頑張っていきたい。手塚先生!描いてらっしゃいますか!」
■特別功労賞(外画を含め多くのジャンルで活躍・貢献した故人)
武藤 礼子 エリザベス・テーラーや「サウンド・オブ・ミュージック」のジュリー・アンドリュースの吹き替え、アニメ「ふしぎなメルモ」のメルモ役、「ムーミン」のノンノン役などで知られる。優しく包み込むような声で多くのファンを魅了した。
青二プロダクション小林常務(右写真)
「亡くなって2年4ヶ月経ちますが、本人が一番びっくりしているんじゃないでしょうか。ご家族の皆さんも喜んでおられました」
■功労賞(長年にわたり外画を含め多くのジャンルで活躍した人)
富田 耕生(写真左)
数々のアニメ、外画の吹き替えに出演している、日本声優界の大御所の一人。恰幅のよい口ひげを生やしたキャラクターを演じることが多い。「平成天才バカボン」バカボンのパパ役、「ジャングル大帝」ヒゲおやじ役、外画ではロッド・スタイガー、アーネスト・ボーグナイン等を担当。
「なんだか照れます。“特別”が付いてなくてよかった(笑)。でも武藤さんの写真を見ていたら泣けてきた」 内海 賢二(写真中央)
豊富なキャリアを持ち、深みのある声で幅広い役を演じている日本声優界の大御所の一人。アニメの代表作には「北斗の拳」ラオウ役、「Dr.スランプ アラレちゃん」則巻千兵衛役、外画ではスティーブ・マックイーン、オリバー・リード、サミー・デイヴィスJr.等を担当。
「こんな私がこんな賞をもらえるなんて…生きてて良かった。パートナーのカミさん、ありがとうございました」 永井 一郎(写真右)
多くの作品に出演し、アニメ・吹き替え・特撮作品など幅広い分野で活躍している日本声優界の大御所の一人。「サザエさん」磯野波平役、「宇宙戦艦ヤマト」徳川彦左衛門・佐渡酒造役、「機動戦士ガンダム」ナレーター、外画では「スター・ウォーズ」シリーズ ヨーダ役など。
「この年でこんな賞をもらえるとは思わなかった。命ある限り頑張っていきます」
■富山敬賞(話題賞=声優という職業を多く広めた人) プレゼンター:山科誠日本BS放送会長
山寺 宏一 バラエティ番組「おはスタ」の司会をはじめ、最近では映画・ドラマ・舞台・CMと幅広い活躍を見せている。広域の声域が特徴で、多数の役柄を演じる。「それいけ!アンパンマン」チーズ役・カバ夫役、外画ではジム・キャリー、ブラッド・ピット、エディ・マーフィーの吹き替えなど。
「何より富山さんの名が付いた賞をもらえるのがうれしいです。2人きりでご飯を食べたことがあって『山寺君、いいよ~』と言われたのを思い出しました。長く続けることは大変。功労賞をもらえるように頑張りたい」
■海外ファン賞(海外の人達の視点で選ばれた人)
福山 潤 海外のアニメファンの多くが注目している「コードギアス 反逆のルルーシュ」。ピカレスクでありながら主役という複雑な表現が求められるキャラクター、ルルーシュ・ランペルージ役を見事に演じ、日本国内だけでなく、海外にまで強烈な印象を残す。
「まさか海外の方に選んで貰えるとは…。目だけでなく、耳も傾けて下さっていたことにびっくりです」
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