時代劇専門チャンネルとスカパー!制作の新作オリジナル時代劇「藤沢周平 新ドラマシリーズ 第二弾『橋ものがたり』」がこの秋、BSスカパー!で3作品先行放送される。これに先立ち5日、杉田成道監督「小さな橋で」の完成披露試写会をMOVIX京都と丸の内ピカデリーで開催。MOVIX京都には子役の田中奏生(かなう)と杉田監督が登壇、続いて丸の内ピカデリーには松雪泰子、江口洋介、藤野涼子、田中、杉田監督が登壇した。今秋、「橋ものがたり」3作品の劇場公開が決まったことも発表された。
今年は時代小説の名手・藤沢周平の没後20年、生誕90年。この節目の年に、名作短篇集「橋ものがたり」から、「小さな橋で」「吹く風は秋」「小ぬか雨」の3篇を映像化し放送する。「小さな橋で」は、江戸の町に生きる家族の物語。ある日突然姿を消した父。絶望と倦怠感のなかで暮らす母子3人の、家族の別れと絆を描いた秀作を、「北の国から」の杉田成道監督が描き出す。母・おまき役に松雪泰子、父・民蔵役に江口洋介、娘・おりょう役に藤野涼子、そして息子・公次役にはオーディションで約300人から選ばれた田中奏生を抜擢。田中はナレーションにも挑戦し、まさに時代劇版「北の国から」ともいえる新たな家族のドラマが誕生した。
丸の内ピカデリーでの上映後の挨拶では、杉田監督が「皆様の反応を探りに来ました」と切り出すと会場は拍手に包まれた。母役の松雪は「藤沢作品は時代劇でもありながら現代にも通じる、そして人間を描いたドラマで、時代劇好きはもちろん若い世代の方にも見ていただきたいです」、また父役の江口は「人と人とがダイレクトに掴み合ったり言い合ったり楽しかったです」とコメントした。娘役の藤野は母娘喧嘩のシーンを振り返り、リハーサルから全力で挑んだと話した。息子役の田中は「初めてばかりで緊張した」と話し、照れながら「自分ではよく頑張れたなと思っています」と自信をみせた。
「小さな橋で」はBSスカパー!で9月18日(月・祝)18時放送、「吹く風は秋」(主演・橋爪功/監督・鈴木雅之)は10月21日(土)18時、「小ぬか雨」(主演・北乃きい、永山絢斗/監督・井上昭)は10月22日(日)18時放送。いずれも時代劇専門チャンネルで後日放送。