MONDO TV『廃道アドベンチャー』1月スタート、廃道界のカリスマ魅力語る
2014年12月07日
CS放送「MONDO TV」は来年1月、新番組『廃道アドベンチャー』を放送スタートする。行政の都合などにより、交通としての役割を終え、あるいは放置された道路、“廃道”。管理されなくなったことにより風化していく過程。そこに見え隠れする文明の足跡。番組では、廃道界のカリスマ平沼義之と、廃道界のアイドル石井あつこによるナビゲーションで廃道を探索し、その魅力に迫っていく。
少年時代にマウンテンバイクにはまり、使われていない荒れた山道を走破することに興奮を覚えたという平沼氏。2000年にサイト「山さ行がねが」を立ち上げ、廃道や鉄道の廃線探索をレポートするようになり、今では廃道界のカリスマ、通称“ヨッキれん”の名で親しまれている。
そんな平沼氏にとって廃道の魅力とは―。「1つ目は『退廃美』。もともとは人が管理していた、理路整然とした人工物が、自然に飲み込まれていくときに見せる退廃美は大きな魅力のひとつです。2つ目は『冒険』。ガイドブックにない場所を自分で切り拓いていく興奮、冒険があります。3つ目は『歴史』。道の歴史に思いを馳せながら探索すると、風景ひとつひとつに厚みが出てきます。4つ目は『土木構造物としての面白さ』。現在は使われなくなった50年、100年前の技術によって作られた物が、ごろごろ転がっています。これが廃道の4大魅力でしょうか」と語った。
番組でも、「美しさ」「冒険心」「歴史性」「構造の面白さ」の4つのポイントから廃道を探索する。週末行ける身近な廃道から、踏破難易度Aランクの危険な廃道まで紹介。第1話では、アスファルトと大自然のコラボが美しい「越床峠(栃木県)」など、第2話では、鬱蒼と茂る森の中にひっそりと眠る奇妙な「下山隧道(山梨県)」などを巡る。平沼氏は「越床峠は、廃道という言葉に初めて触れる方にぜひ見ていただきたいです」とコメント。「アスファルトが敷かれた道路が使われなくなると、どのように変貌を遂げるのかが描かれています。入門編であり、廃道という言葉を最も分かりやすく体現した場所だと思います」と解説した。また下山隧道については、「使われていない大きなトンネルの迫力が魅力です。廃道ファンだけでなく、廃墟ファンにも見ていただきたいです」とコメントした。そして「俺たちは今までこんな良い景色を独り占めしてきたぞ。やってみないか? 」と視聴者に呼びかけた。
『廃道アドベンチャー』第1話「廃道クエスト 越床峠/高長・切川隧道編」は、CS放送「MONDO TV」で来年1月7日(水)23時~23時30分ほか放送。第2話「廃道クエスト 下山隧道/万世大路編」は、1月21日(水)23時~23時30分ほか放送する。なお現在、コニカミノルタプラザ(東京都新宿区)で廃道の写真展、オープロジェクトpresents「OBROAD 未知なる道」展を12月15日(月)まで開催中。開館時間10時30分~19時(最終日は15時まで)。入場無料。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。