松雪泰子ら問題作「家族狩り」、天童荒太氏が確信「歴史刻む」
2014年07月02日
人気作家・天童荒太氏の原作、女優・松雪泰子が主演するTBS系新ドラマ「家族狩り」(7月4日~金曜午後10時、初回20分拡大)の発表会見が1日、都内で行われた。構想7年、自らも積極的に意見した天童氏は「(テレビの)歴史を刻むと確信している」と予告。松雪は「キャスト一同、気合いでのぞんでいる」と熱を込めた。
映像化作品が多数ある直木賞作家・天童氏にして、格別の手応え。脚本は「小説としても賞を総なめできるくらい」に、映像は「ハリウッドに負けていない」ほどに。「原作者であるのが誇り。スタッフ・キャストに心から敬意と拍手を送りたい」と最大級の賛辞を重ねた。
原作は1995年発表、翌年に山本周五郎賞を受賞、2004年に全面改稿し再発表。「家族とは?」に真正面から切り込んだ長編ミステリー。TBS植田博樹プロデューサーが映画「包帯クラブ」(2007年)以来、映像化を温めてきた。ヒットメーカー大石静氏の脚本で7年越しで実現した。
地上波連ドラでも一切ごまかさず問題作の呼び声。天童氏は「テレビや映画でここまで深く家族の問題を取り上げ、エンタメ性を絡め描いた作品はない」と言い切った。また松雪は「重いだけのミステリーじゃない」「誰にでもひっかかるエピソードが散りばめられている」と怖がらずに視聴を呼びかけた。
ある一家心中事件に端を発する、3つの家族の群像劇。松雪演じる児童心理司をはじめ、伊藤淳史演じる高校美術教師、遠藤憲一演じる警視庁捜査一課警部補らが、それぞれの問題に向き合いながら交差していく。
共演に、北山宏光(Kis‐My‐Ft2)、水野美紀、篠田麻里子、平岡祐太、山口紗弥加、井上真樹夫、秋山菜津子、浅田美代子、財前直見ら。主題歌はロックバンド・andropの新曲「Shout」。
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