「生きている」松山千春、来年3・11も被災地で歌う!
2013年12月25日
3年半ぶりのオリジナル・アルバム「生きている」とニューシングル「最後の恋」を11月6日に同時発売したフォークシンガー松山千春の秋の全国ツアー「生きている」のファイナル公演が24、25日の両夜、出身地・北海道の札幌ニトリ文化ホールで行われた。10月10日の東京・府中を皮切りに全国23都市27回公演を完走。また、東日本大震災から3年となる来年3月には元かぐや姫の伊勢正三と福島、宮城、岩手の3県で「震災復興支援コンサート」も行うことが明らかになった。
ステージは千春の弾き語りで幕を開けた。「自分の原点はギター1本での弾き語り」と言う千春はオープニング曲「君の歌と僕の歌」を熱唱した。公演は2部構成。前半はデビュー当時からの作品で構成していたが、後半は最新アルバムの収録曲を中心に構成、「北風吹く」「時は流れる」「わずかな笑顔」「心」、そして「生きている」など6曲を歌い上げた。
また、アンコールでは「旅立ち」や「銀の雨」「季節の中で」「長い夜」など、デビュー当時の名曲、ヒット曲を歌い上げた一方で、親友だった広島カープの故津田恒美投手が亡くなって今年は20年目の節目の年ということから、津田投手のために書き上げた「君に」なども披露した。
東日本大震災の被災地3県で2012年からはじめた震災復興支援コンサートを来年も行うことが明らかになった。千春と伊勢が共同で繰り広げるもので、震災からまる3年となる3月11日に震災と原発被害の両方に苦しむ福島県の郡山市民文化センター、13日に岩手県民文化会館、そして15日に宮城・仙台サンプラザホールで「あの日をわすれない2014~春一番コンサート」(仮題)と題して行うという。
「大地震、そして津波に襲われた時は驚きと恐怖、そして哀しみでいっぱいだった」という千春は、「3年目のこの日に被災地で正やんと一緒にこういったジョイント・コンサートが出来ることを嬉しく思っている」。
宮古、大槌、釜石、大船渡、高田などの被災地で「定期的にアーティストのコンサートをやろう」「被災地の人たちに安い金額でコンサートを楽しんでもらいたい」という願いが込められている。通常のチャリティーコンサートとは異なり、「もっと現実的」ということから、その収益金は岩手や宮城、福島など震災の被災地でコンサートを定期的にやり続けるための「資金」にしていくのだという。
すでに加山雄三や南こうせつ、八神純子など収益金を使ったコンサートが行われるなど実績を積み上げている。3回目の今回は由紀さおり、南こうせつ、ビリーバンバンをはじめ加川良など多くのアーティストが趣旨に賛同し出演することになっている。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。