お笑いコンビのサンドウィッチマンが9日、BSフジのレギュラー番組「東北魂TV」のDVD発売を都内でアピールした。東日本大震災後に、宮城県仙台市出身のサンドウィッチマンらが進める被災地支援活動“東北魂”を冠したコント番組がソフト化。まもなく震災から丸1年を迎えるにあたり、2人は「別になにかが終わるわけじゃない。ただ1年が経っただけ」と強調し、さらなる復興支援を訴えた。
昨年3月11日、2人は気仙沼市内でロケ中に被災し大津波を目の当たりに。伊達みきおは「あのショックは、今でも頭から消えない。人生観が変わった」と振り返った。“東北魂”を掲げ奔走した1年間は「あっという間だった」としみじみ。被災地を何度も訪れ、富澤たけしは「美味しいものや素晴らしい場所を再確認することができて、地元がより好きになれた」とも話した。あれからちょうど1年にあたる日、2人はまた気仙沼を訪れる予定だという。
これまでの活動を通じて被災地に届けた義援金総額は、のべ3億5000万円以上にのぼる。今回のDVD売上げも一部が被災地に寄付されるなど、まだまだ活動は続く。伊達は「(震災を)なんとか風化させないように動きたい」と力を込め、富澤は「(DVDに収録されたような)コントを被災地にやりにいけたら」と被災者のメンタル支援にも意気込んだ。
同じく宮城出身のマギー審司と狩野英孝らが共演。マギーは「同郷で集まってなにかやりたいねって震災の前から言っていたんです。震災で失ったものもたくさんあったけれど、そういう意味で得たものもあった」と話し、先月に入籍したばかりの狩野は「(震災後で)不謹慎かなとも思ったけれど、みんなが祝福してくれた。いずれ子どもができて、宮城につれて行って……そういう想像ができるのが幸せです」と笑顔を見せていた。
番組は、サンドウィッチマン、マギー、狩野らが“笑いで日本を元気にする”をテーマにユニットコントを繰り広げるもの。BSフジで昨年10月より毎週日曜夜11時55分に放送中で、震災1年を前にDVD発売まで至った。3月11日には、レギュラー陣が宮城を訪れる特別編が昼12時から放送される。