テレビ朝日系で10月にスタートする、漫画家・本宮ひろ志原作の連続ドラマ「俺の空 刑事編」の主演オーディション最終審査が10日、都内の同局で行われ、福岡県福岡市出身の23歳・庄野崎謙(しょうのざき・けん)さんが主役・安田一平役を射止めた。
日本人の男なら誰もが憧れる破天荒な刑事・一平役。その座をつかんだのは、飲食店に勤務しながら劇団などで演技の腕を磨いてきた九州男児だった。夢がかなった瞬間、眼光鋭い精悍な顔立ちが崩れた。「嬉しくて頭が真っ白です。ようやくスタートラインに立てた」と言葉をふりしぼった。
最終審査までの約20日間、ライバルたちと厳しいサバイバル生活を送ってきた。炎天下の街頭で投票を呼びかけ、厳しい寺修行も経験。「陽はまた昇る」(7月21日より木曜午後9時)主演の大先輩・佐藤浩市から役者の心構えも学んだ。「これからはもっと厳しい現場になると思う。オーディションを乗り越えてきた力を発揮して、素晴らしい作品を作りたい」。主役の座とともに獲得した賞金100万円の使い道を聞かれ、「安田一平のようにパーッと使っちゃおうかな」とやっと笑顔が弾けた。
「俺の空 刑事編」は、「サラリーマン金太郎」「男一匹ガキ大将」など熱血ヒーロー漫画の第一人者・本宮が生んだ作品の中でも、最も熱い支持を誇る「俺の空」シリーズの一編をドラマ化。売上げ累計2400万部のシリーズから、特に人気の高い「刑事編」が原作になる。日本屈指の財閥の御曹司が、型破りな発想力と莫大な財力・権力を駆使し巨悪を追い詰めていく。テレビ朝日系で10月より毎週日曜午後11時枠で放送されることが決まっている。
主演オーディションは、芸能プロダクションに所属していない18歳以上30歳未満の男性を対象に実施。最終選考には、応募2700人から選ばれた精鋭10人が参加した。庄野崎さんは、演技力に加えて181センチの身長をいかしたアクション能力の高さもアピールし、審査員を務めた原作者らをうならせた。一平のライバル役でドラマ出演が決まっている永井大も「姿勢が良くて迫力がある。まっすぐに飛び込んでくる目が良い」と太鼓判を押していた。