小惑星探査機「はやぶさ」が東映、松竹など3社で競作!?
2011年02月25日
松竹は24日、2011年~12年ラインナップ17本を発表、そのうち「おかえり、はやぶさ(仮題)」の映画化も明らかにした。
03年5月に打ち上げられた小惑星探査機「はやぶさ」が、さまざまな困難を乗り越え、「ITOKAWA(イトカワ)」の微粒子を搭載して昨年帰還したニュースは国民的な感動を呼んだが、先の1月19日には東映が「小惑星探査機はやぶさ-遥かなる帰還-(仮題)」(脚本:西岡琢也)のタイトルで発表、さらに洋画メジャーの1社がローカルプロダクション企画の一篇として準備を進めており、3社による “はやぶさ” の競作が進行している。
映画界での競作としては、1951年(昭和31年)に獅子文六の新聞小説「自由学校」が松竹(渋谷実監督/高峰三枝子主演)と大映(吉村公三郎監督/木暮実千代主演)で製作されたのをはじめ、近年では1996年(平成8年)に作家・宮澤賢治の生誕100年を記念して松竹(「宮澤賢治-その愛-」神山征二郎監督/三上博史主演)と東映(「わが心の銀河鉄道・宮澤賢治物語」大森一樹監督/緒形直人主演)で公開されている。これまで2社競作という例はいくつかあったが、3社ということになれば日本映画界初となる。
それぞれキャスト、スタッフ等詳細は発表されていないが、東映版は坂上順プロデューサーによれば「ドキュメントではなく、(JAXA宇宙航空研究開発機構の)プロジェクトチームとその家族、開発にかかわる企業を描く人間ドラマの作品」になるという。今年4月にキャスト等を発表、5月にクランクインし、12年の公開を目指す。
一方、松竹は監督:本木克英(「ゲゲゲの鬼太郎」)、脚本:金子ありさ(「陰日向に咲く」)のコンビで、JAXAのプロジェクトチームの一家族を主人公に、“家族の視点” で、宇宙シーンは3Dで映画化する作品になる。初夏に撮入、秋に完成し、年内公開の予定。
そして、メジャー系企業の作品は現在のところ明らかにされていない。