暗殺される刹那、「どーいてッ!!」と発して逝った幕末の英雄の物語、NHK大河「龍馬伝」の放送が11月28日終えた。新たな坂本龍馬像に賛否あるかもしれないが、この1年惹きつけられた。演じ切った福山雅治に喝采したい。
さて、その福山がCM出演する東芝の液晶テレビREGZA。一部機種に搭載されている自動CMスキップ機能を、「マジックチャプター」による「おまかせプレイ」という名称で売りの一つにしている。CMをカットして「録画番組の本編だけを自動で再生」出来ると。ところが、11月下旬のカタログから記載が削除されたのだ。
その機能搭載の是非をめぐって、民放連はCMを収入源とする民放のビジネスモデルに影響があると問題提起し、11月初旬から東芝を含めメーカー2社と話し合っている。その最中であったため、東芝はそれに配慮してカタログ上での宣伝を取りやめたと思われた。だが、違ったようだ。
東芝の広報に問い合わせると、11月5日の民放全国大会で広瀬道貞会長が問題提起するより以前に、カタログ内容を見直し印刷したものだという。つまり、民放連と話し合う前にCMスキップの記載削除を決めていたということらしい。確かに、対応が早すぎる感はある。いずれにしても、民放連側はひとまずそれを歓迎する。
では、なぜ削除したのか。あらためて広報に問うと「通常の、カタログの見直しであって、特に理由はありません」と。今回(2010‐11・12)と前回(2010‐11)のカタログを見比べると、「マジックチャプター」の紹介は1ページの半分のスペースを占めたまま、「おまかせプレイ」関連の記載をすべて削除しシンプルなものに変わっている。とくに新規の追加情報があるわけでもない。それでも「理由がない」と言われると??? 「どーいて?」の心境だ。
いずれにしても、機能は搭載されたままなので、民放連側では引き続き話し合いをしていくとしている。今のところ「なんちゃあ、変わりゃあせん」(合ってる?)ようだ。
(戎正治)