ユナイテッド エンタテインメント配給『ねこにみかん』の初日舞台挨拶が3月22日(土)、東京のシネマート新宿で開催され、主演の黒川芽以、大東駿介のほか、竹下かおり、東亜優、高見こころ、中村有沙、清水尚弥、隆大介、戸田彬弘監督が登壇した。
まずはじめに初日の感想を聞かれた黒川は「和歌山の方ではもう公開してるんですけど、こうして東京でも封切を迎えられて嬉しいです。今日はありがとうございます」、大東は「この作品、全編和歌山県でオールロケをしているんですけど、地元の方々に本当にたくさん協力して頂いた作品です。そういう作品がやっと公開を迎えられたことを嬉しく思います」とそれぞれ感謝の言葉を述べつつ挨拶した。
劇中の、一人の父親に対し三人の母親がいる、という複雑な家庭環境について黒川は「3人お母さんがいるっていうすごい設定ですけど、意外に抵抗がなくて。逆に新しいストーリーだなと思いました。私も家族に対して強い想いがあるので、そこが(演じた)真知子と似てましたね…幸せな結婚がしたいとか。もうすぐ27歳なんで(笑)」と開始早々に本音をポロリ。いきなりのカミングアウトで会場をざわつかせた。
撮影期間はスタッフ・キャスト一緒に合宿生活を送りながら撮影された本作。黒川は「ロケから帰ったら(竹下)かおりさんが『じゃがいも剥いてるよー』とか言ってて。面白かったですね。」と裏話を披露すると、大東も「1ヶ月も全員で合宿してたら普通どっかで揉めるよな、と思うんですよ。でも本当にそういうことがなくて。それは良いチームだったこともあるけど、和歌山っていう土地で、地元のサポーターの方々がすっごく気を使ってくれて、そういう温かさがこの映画にも詰まっているんだと思います」と本作の魅力を解説した。
そもそもの企画の発端に関して聞かれた監督は「もともと、家の中でのみかんの存在が好きで。家の中心にあるみかんをモチーフに家族の話を撮れないかな、と思ったところが企画のスタートですね。それで産地の方に打診して、ロケーションも素敵な場所なので是非、ということで進んでいきました」と知られざる本作の出発点について語った。
舞台挨拶の最後にはクラウドファンディング支援者による花束贈呈が行われ、フォトセッションでは劇中に登場する有田みかんを持って映画をピーアール。「レモン感覚ですね(笑)」と大東よりツッコミの飛び交うなか撮影が行われた。
最後に登壇者を代表し黒川が「本当にチームワークの良い現場で、全員毎日毎日この作品のことを考えて取り組みました。この熱い想いをなるべく多くの人たちに観てもらいたいと思いますので、ぜひ広めてください。本日はどうもありがとうございました」と挨拶で締めくくり、舞台挨拶は本編同様、和気あいあいとしたムードのなか終了した。
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