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2013年公開の映画ベスト10 (vol.106)

平池記者の「競馬ときどき映画」

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2013年公開の映画ベスト10 (vol.106)

2013年12月26日

当ブログで毎年勝手に発表している「マイ映画ベスト10」を、今年も発表したいと思います。良かったらご覧ください。
日本映画・外国映画別で紹介します。ランキングは個人的な好みによるものなので、偏りがあることをご了承ください。対象は、昨年末(12年12月29日~)から先週(~13年12月21日)までに劇場公開された作品。私が観た169本(外国映画109本/日本映画60本)の中から選びました。それではどうぞ!
(ネタバレを含みますのでご注意を)


~日本映画~


第10位: 『そして父になる』
(血の繋がりか、これまでの親子関係か。今の時代、多くの考えとして無難なのは後者でしょうが、前者を前提にストーリー展開していく、子ども交換のプロセスを興味深く見ることができました。)



第9位: 『みなさん、さようなら』
(廃れてゆく団地のわびしさが何とも言えない作品。倉科カナの魅力が存分に発揮されています。濱田岳演じる主人公が、(TVの中の)大山師範仕込みの空手でチンピラに立ち向かう場面は熱かった!)



第8位: 『おしん』
(オリジナルの「おしん」を知らない世代ですが…。忍耐、思いやり、主従関係、人に尽くす想い、日本人の大事なものが全て詰まっている映画。子役の濱名ここねの名演にビックリ。)



第7位: 『蠢動 しゅんどう』
(建設資材メーカー元社長という、異色の経歴を持つ三上監督による渾身の時代劇。それぞれの信念・正義を貫く人間たちの傑作群像劇。倭太鼓の迫力の音をバックに、雪中の追跡劇と殺陣は実に見応えがありました。)



第6位: 『デッド寿司』
(試写室で声を出して笑ってしまいました。女将役・亜紗美の口から白いご飯が噴き出し続けるシーンの破壊力は半端じゃないです。キモかわいい寿司たちに、濃厚な登場人物たち。バカ全開の爽快作。)



第5位: 『燃える仏像人間』
(切り絵を動かして映像をとる、異色の映画。その不気味でクオリティの高い絵柄、耳に残る音響、仏像と人間が融合する奇妙な世界観…。あっけにとられたまま80分が過ぎ去る強烈な作品です。)



第4位: 『永遠の0』
(「語り継ぐ」ことで現代によみがえる、主人公・宮部の家族への愛と魂。フィクション映画ですが、伝承の大切さを痛感します。田中泯のシーンは涙腺崩壊しました。VFXが素晴らしく、ドッグファイトに大興奮。)



第3位: 『地獄でなぜ悪い』
(映画愛、任侠、ブルース・リー、スプラッター…。その全てを、ほとばしるパワーで盛り込んだ痛快作。殴り込みするクライマックスは笑いが止まりません。星野源によるエンディング曲も抜群でした。)



第2位: 『祭の馬』
(ドキュメンタリー映画。東日本大震災後には、こんな運命をたどった馬たちがいた。社会派が切り口の前半部分に対し、後半は松林監督の馬への愛情があふれ出ています。人間に翻弄される馬たちを複雑な心境で見つめ、牧場で駆け回る馬たちに癒され…。馬好きなら観るべき映画です。)



第1位: 『髑髏城の七人』
(劇団☆新感線の舞台を映像化した「ゲキ×シネ」シリーズの1本。役者陣の熱演を、絶妙なカメラワークと演出でさらに引き立てます。笑い、感動、アクション・・・エンターテイメントの全てが凝縮された傑作。勝地涼演じる「兵庫」が片思いする女「太夫」(小池栄子)を守るため、兵庫の部下たちが命を懸ける場面はボッロボロ泣きました。)



~外国映画~


第10位: 『ヒッチコック』
(家を抵当に入れて資金を調達するなど、『サイコ』製作の舞台裏が非常に面白い。妻アルマが天才ヒッチコックを操っていたエピソードも興味深いし、ホプキンスのヒッチコックの仕草も似ています。)



第9位: 『キャビン』
(今まで観てきた「ホラー映画」の方程式には、こんな真相があっただなんて…。シニカルな笑いに満ち、最後は怪物オールスター出演のドンデモ発想な怪作。)



第8位: 『ザ・コール 緊急通報指令室』
(上映時間90分のうち、序盤60分の面白さは今年屈指。ハル・ベリー演じるオペレーターが、誘拐犯の車を見つけ出そうとあの手この手を繰り出す展開が非常に面白い。『セルラー』以上のスピード感と緊迫感。)



第7位: 『ペーパーボーイ 真夏の引力』
(青年が初体験する、あまりにも刺激的な大人の世界。69年当時を再現する映像と音楽。そして暑さ・臭い・性を濃厚に感じさせる表現力に脱帽です。マシュー・マコノヒーが凄い。夏に観たらうだっちゃいそうな、暑っ苦しい映画です。)



第6位: 『世界にひとつのプレイブック』
(ブラッドリー・クーパーとジェニファー・ローレンス。イカれた2人の再生物語。個性的な周りの人物も含め、登場キャラクター全員がイキイキとしています。特に、ローレンスの不器用で一直線でセクシーで狂気的なキャラにヤラれました。)



第5位: 『終戦のエンペラー』
(戦争責任について、天皇の有無罪に迫る10日間を史実に基づいて映画化する重厚な内容ながら、非常にサスペンスフルに描かれ、エンターテイメントとしても優れた良作。)



第4位: 『アイアンマン3』
(実は、『アイアンマン』シリーズは特に好きではなかったのですが、これは抜群に面白かった。スーツに人工知能を搭載したのが奏功。クライマックスで、壊れたスーツの替わりに新しいスーツがバンバン飛んできて戦う場面は最高です。)



第3位: 『ゼロ・グラビティ』
(宇宙空間に放り出されたらどうなるの…? そんな不安をハリウッド最高峰の映像で再現したのが本作。宇宙の無限の闇が、3Dで奥行きを増して恐怖が倍増。そして、次々と襲いかかる命の危機。観終わった後に、気持ちのいい脱力感に浸れます。)



第2位: 『ジャンゴ 繋がれざる者』
(タランティーノ監督の会話劇がちょっと苦手なのですが、これは意外と一般向けに作られ、めちゃくちゃ面白かったです。アカデミー助演を受賞したヴァルツはもちろんですが、ディカプリオ、サミュエルも最高。ガンアクションは冴え渡り、タランティーノが爆発して全部持っていきました。)



第1位: 『パシフィック・リム』
(映画館の大きなスクリーンで映画を観ることの意義を最も感じた作品。ゴジラやウルトラマン、戦隊の巨大ロボへの憧れ…。そんな、今でも心の奥底に眠っている少年心に、ギレルモ・デル・トロ監督が最高の答えで応じてくれました。細かいことは抜き。ロボが怪獣をブン殴る! それでいいんです!)


以上が私の日本映画・外国映画別の2013年ベスト10です。総合では『パシフィック・リム』を1位に推します。
なお、このランキングに入らなかったものの、好きな作品がまだまだありますので下記します。合わせてご覧ください。

~日本映画~
『HK/変態仮面』
『楽隊のうさぎ』
『かぐや姫の物語』
『渾身 KON-SHIN』
『少年H』
『セックスの向こう側~AV男優という生き方』
『草原の椅子』
『探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点』
『東京家族』
『映画ドキドキ!プリキュア マナ結婚!?未来につなぐ希望のドレス』
『ナイトピープル』
『舟を編む』
『真夏の方程式』
『許されざる者』

~外国映画~
『あの頃、君を追いかけた』
『ウォーム・ボディーズ』
『L.A.ギャングストーリー』
『オブリビオン』
『きっと、うまくいく』
『キャプテン・フィリップス』
『96時間/リベンジ』
『クラウド アトラス』
『建築学概論』
『殺人の告白』
『ジャックと天空の巨人』
『シュガー・ラッシュ』
『スター・トレック イントゥ・ダークネス』
『スティーブ・ジョブズ』
『セデック・バレ』
『タイガー 伝説のスパイ』
『大統領の料理人』
『ダイ・ハード/ラスト・デイ』
『テッド』
『嘆きのピエタ』
『ヒステリア』
『42~世界を変えた男~』
『47RONIN』
『ブラインドマン その調律は暗殺の調べ』
『ブランカニエベス』
『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』
『ブルー はじめての空へ』
『マジック・マイク』
『マッキー』
『マン・オブ・スティール』
『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
『ラストスタンド』
『LOOPER/ルーパー』
『欲望のバージニア』
『ワイルド・スピード EURO MISSION』

お付き合いありがとうございました。
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平池アイコン(サイト用).gif平池由典(ひらいけ・よしのり) 映画部記者 兼 サイト事業部所属
 映画・DVDの取材を担当しています。“宇宙人が攻めてくる系”映画が大好物。趣味は競馬と映画鑑賞。当コーナーでは、競馬と映画を中心に自由につぶやいていきますので、良かったらご覧ください。

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