【Vol.26】イオンEが幕張でイベントを主催
2013年12月12日
イオンエンターテイメントは先週4日に、千葉市の幕張メッセで「イオン・ドリーム・ゲートフェス」というイベントを開催した。企画・主催は同社が手掛け、同社が劇場を離れて初めて単独で行うイベントとなった。入場は無料。
幕張メッセのホール10、11を使って、14時から21時半まで長時間にわたり様々な催しを展開。その中心は音楽のライブ。上田正樹、中村あゆみ、植村花菜ら名の通ったミュージシャンのほか、目下売り出し中のアイドルグループらがパフォーマンスを披露した。ダンスやお笑いのステージ、仮面ライダーやプリキュアのキャラクターショーもあった。
イオングループや一般企業が多数協賛。これらの企業のブースでは飲食物その他を販売したり、サービスを提供したり。ダンボール製の迷路、アミューズメントコーナーなども子どもたちに人気だった。
非常に雑多な感があって、それがかえって良かったのだろう、来場者層は幅広かった。18時ころから会場を見て回ったところ、母親と小学生、中学生くらいの女子同士が多かったが、シニア層や乳幼児連れのファミリーもいるなど、年齢、性別などを問わず、とにかく賑わっている印象を持った。
9月中旬に実施を宣言し、3カ月足らずでここまでのイベントを実現させてしまうのだから、正直なところ驚かされた。
同社は今月20日、幕張メッセからほど近い場所に新劇場「イオンシネマ幕張新都心」をグランドオープンする。複合商業施設「イオンモール幕張新都心」に入居する形だが、幕張はイオングループのお膝元であり、同モールはイオンの旗艦店舗という位置づけ。注目度も、期待も大きい。「新会社」としてブランド作り真っ最中のイオンエンターテイメントとしても、最新設備の数々を採り入れるなど、相当な力の入れようだ。
今回の企画・主催イベントは、新劇場が地域で愛され根を張っていくための打ち上げ花火的な役割を担い、そして同社にとって「ウチにはこういうことができる」というショーウィンドー的なアピールの意味合いも持っている。同社のブースでは、コンセッションの一部商品や、劇場で取扱い中のボージョレ・ヌーヴォーを販売。また、イオンカード会員限定の3カ月見放題パスポートも販売し、同時にイオンカード入会受付も行っていた。
映画興行の枠にとらわれない。あらゆるエンターテイメントを通じて感動を届ける。とはいえ、やはり映画の会社であり、映画を中心に据える。こうしたイオンエンターテイメントの考えが、如実に表れたイベントだった。来年GWの後に、2回目のイベントを企画しているそうだ。
松本 貴則(まつもと・たかのり) 映画部デスク 兼 サイト事業部所属
2000年、シネコン担当記者として入社。その後、配給会社などへも取材範囲を広げるが、取材のベースは興行に置いている。2011年から映画部デスク。趣味はスポーツ観戦、読書。