2013年もあと3ヵ月となりました。思えば今年の映画興行は、『レ・ミゼラブル』と『テッド』のサプライズ大ヒットで幕を開けました。当時は「今年の洋画は良い流れが来ているぞ!」とワクワクしたものです。
ちなみに、『レ・ミゼ』は興収58億円、『テッド』は43億円を記録しました。どちらも配給は東宝東和。昨年10月、同社が行ったラインナップ発表会の場で、『レ・ミゼ』の目標数字は40億円としていたので、それを大幅に上回ったことになります。『テッド』に至っては、おそらく見込みの10倍ぐらいだったのではないでしょうか。
さて、『レ・ミゼ』の公開は昨年末、『テッド』は1月。次にこの作品を超える洋画はどれだ!? …というのが今年の注目の1つだったわけですが、現時点でこれを超えた洋画は、約90億円を記録している『モンスターズ・ユニバーシティ』のみ。実写に限ればゼロというのが現状です。
焦点は8月でした。この月は洋画の超大作が目白押し。ラインナップは『ローン・レンジャー』、『パシフィック・リム』、『ワールド・ウォー Z』、『ホワイトハウス・ダウン』、『スター・トレック イントゥ・ダークネス』、『マン・オブ・スティール』という陣容。
私、上記の映画は全て観ました。お世辞抜きにどれも面白かったし、『パシフィック・リム』なんていまだに余韻が残っています。しかし興行に関しては、どれも渋かったという印象。興収20億円を超えたのは『ローン・レンジャー』のみでした。やはり『風立ちぬ』が強すぎましたね。
では、この後(~11月)はどうかと言えば、10月、11月にそこまでの超大作は控えていません。もちろん、『テッド』のように予想外の大ヒットが出てくる可能性はありますが、なかなか50億円超えは難しいでしょう。
こういった状況から、今年の洋画の実写は『レ・ミゼ』と『テッド』のワンツー維持が濃厚だと思います。この2作品以下は、現時点で30億円超えもありません。ちなみに昨年は『ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(11年12月公開)の53億円を筆頭に、30億円超えが5本ありました。う~ん、相変わらず厳しくなっているなという印象の今日この頃です。