元調教師の坂口正大氏が、JRAの裁定委員会外部委員に就任することが決まりました。
外部委員のメンバーは、元騎手の岡部幸雄氏をはじめ3人でしたが、ここに坂口氏が加わり4人となりました。JRAが元調教師に委嘱するのは初めてだそうです。
坂口氏は、キングヘイローやデュランダル、ピースオブワールドなどの名馬を育て上げた名匠ですが、何と言ってもマヤノトップガンの印象が強いです。本人も引退時のコメントでそう話していましたからね。
「田尾スポ」か何かのテレビ番組で、こんなことを言っていたのを覚えています。あの3強対決の天皇賞春です。「(レース前の)スポーツ紙を見ると、ローレル! マーベラス! (そして小さく)トップガン…でしょ? これは負けるわけにはいかない、と」。
インタビューなどを通して見る限り、とても物腰が柔らかく、紳士で柔和のイメージのある坂口氏ですが、上記のようにガッツもある人。
また、トップガンが前年の天皇賞春で5着に敗れたことについて、「前走の阪神大賞典で、まだ余裕のある仕上げでナリタブライアンと良い勝負ができた。それなら本番の天皇賞は…ということでイケイケドンドンで仕上げてしまった。これがトップガンを追い詰めてしまった」と、反省の言葉を語っている通り、謙虚な姿勢も持ち合わせている人。
そして、キングヘイローがようやくG1を制した際に号泣していたように、熱い心の持ち主でもあります。
今回の就任について、本日付の日刊スポーツにそのコメントが載っていたので一部を転載します。「長い間、厩舎にたずさわってきた中でレース後のVTRは管理馬でも他馬でも、必ず見てきました。その目の力を生かして公正な判断をできればと思っています」
今の降着制度は評判が悪いですが、坂口氏の入会により、ちょっとでも競馬ファンが納得できる裁決が行われることを期待したいです。
さて、金曜日なので週末の競馬予想。セントウルステークスです。2番人気が予想されるハクサンムーンを頭にします。前走のアイビスサマーダッシュが恐ろしく強かった。1000mの直線競馬で、あんなにいつまでも馬なりで先頭を走れるのかと。いよいよ本格化の兆し。一方、圧倒的1番人気が予想されるロードカナロアは、今回は「七分の仕上げ」だそうです。斤量も2kg差あります。今なら逆転可能と見ます。