アメリカできっちり大作として製作&劇場公開されたにも関わらず、日本では諸事情でビデオストレートとなる映画が年に何本かありますが、 『ヘンゼル&グレーテル』もその1つ。
この作品は、約50億円もかけて製作され、アメリカで興収55億円、世界累計では225億円も稼ぎ出した、れっきとした「大作映画」です。
もちろん日本でも、当初劇場公開予定でした。パラマウントが2011年11月に開催したラインナップ発表会では、「12年6月公開」と発表され、しかも12年のテントポール作品の1本に位置づけられていたと記憶しています。
ところが、いつの間にか劇場公開の話はなくなり、今年7月19日にブルーレイ&DVDがリリースされました。
「ああ、よほど出来が悪いからお流れになっちゃったんだろうな…」なんて勘ぐりながら、販社さんから送ってもらったDVDを観てみてビックリ! めちゃ面白いじゃないですか!
内容は、童話「ヘンゼルとグレーテル」の後の物語。魔女に捉われたのがトラウマとなっていた兄妹は、「魔女ハンター」に成長していた…という、何ともハチャメチャな設定。
いかにもB級っぽい臭いが漂いますが、それが素晴らしかった。R-15指定が付き、グロとちょいエロがあり、クスッと笑えるシーンが満載。約100分というコンパクトな作りの中で、非常にスピーディーに話が展開します。そして何より、クライマックスで兄妹が魔女たちを次々とやっつけ、ボコボコにするシーンはスッキリ爽快。『ランボー 最後の戦場』状態ですよ。
うまく原作の童話と話を絡ませ、イジワルママには実は意外な事実があった・・・なんて展開もありますし、とにかくよく楽しませてくれます。
夏休みの夜、クーラーの効いた涼しい部屋でアイスでも食べながら、サクッと観るにはうってつけの作品。ぜひご覧ください。言い忘れましたが、主演はジェレミー・レナー。『ボーン・レガシー』の俳優さんです。