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セレクトセール、人気サンデー種牡馬への集中感じる (vol.41)

平池記者の「競馬ときどき映画」

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セレクトセール、人気サンデー種牡馬への集中感じる (vol.41)

2013年07月10日

 日本最大の競走馬のセリ市「セレクトセール」が今年も8、9日に行われました。毎年「○○○の産駒がウン億円で落札された!」と話題になり、馬主だけでなく、競馬ファンからも熱い視線が注がれるイベントです。

 落札総額は過去最高の117億円で、非常に盛況だった模様。アメリカの名牝アゼリとディープインパクトの産駒が2億4000万円で落札されたのは特に注目されましたね。


 さて、私もセールに登場した馬の名簿にボンヤリと目を通していたのですが、そこで思ったことが一つ。


「同じ種牡馬の産駒ばかりだな…」


 元々、社台&ノーザンファーム主体のセリ。サンデーサイレンスをはじめ、人気種牡馬の産駒が多くなる傾向ではありましたが、なんか以前よりもそれが強くなったような…


 というわけで、簡単に調べてみました。今年と、ランダムに選んだ2005年を比較しました。すると、やはり人気種牡馬への集中は数字で表れてきたのです。(間違っていたらすみません)

 当歳馬(この春に生まれたばっかりの仔)のセリで比較しました。今年登場した仔馬たちの親父は、全部で38頭。一方、2005年に登場した仔馬たちの親父は、なんと63頭もいました。

 もちろん、上場馬の数も加味しないといけません。今年は全部で228頭が上場されました。一方2005年は315頭が上場。単純に、上場馬が多い方が種牡馬にも多様性があります。2005年の方が多いのは当然です。

 ただ、平均で示した場合でも、今年は1頭の種牡馬につき6頭の仔馬が上場された一方、2005年は1頭の種牡馬につき5頭でした。やはり、偏りはあるようです。


 さらに、サンデーサイレンスの血を引く馬への偏重も顕著でした。2005年は63頭の種牡馬のうち、サンデー系はたったの8頭。12%です。一方今年は38頭のうち16頭がサンデー系。42%です。

 例えば、サンデー系以外で頑張っている種牡馬の代表格、タニノギムレットの産駒は、2005年は10頭が上場されましたが、今回はたった1頭。ジャングルポケット産駒は、2005年は9頭でしたが、今回は4頭でした。2005年に上場されていたグラスワンダー、ブライアンズタイム、マヤノトップガン産駒は今年はゼロでした。

 まあ、サンデー系人気種牡馬への集中は今に始まったことではないですが、今回のセレクトセールを見ていて、改めてその傾向を強く認識した次第。昨年いっぱいで引退したルーラーシップ、現役で頑張っているロードカナロア、エイシンフラッシュ、トーセンジョーダンあたりの非サンデー系馬には、種牡馬としても大いに活躍してもらいたいです。

(数字は、セレクトセールのHPからさっと調べたものなので、間違いがあったら申し訳ありません)


平池アイコン(サイト用).gif平池由典(ひらいけ・よしのり) 映画部記者 兼 サイト事業部所属
 映画・DVDの取材を担当しています。“宇宙人が攻めてくる系”映画が大好物。趣味は競馬と映画鑑賞。当コーナーでは、競馬と映画を中心に自由につぶやいていきますので、良かったらご覧ください。

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