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新潟国際でコマ撮りの「ドワーフ」が歴史を説明

【FREE】新潟国際でコマ撮りの「ドワーフ」が歴史を説明

2024年03月23日
松本紀子プロデューサー(左)と小川育監督(右) 松本紀子プロデューサー(左)と小川育監督(右)

 第2回新潟国際アニメーション映画祭期間中の17日、コマ撮りのドワーフによる上映イベント「これからのドワーフ 20周年+α」が日報ホールで開催され、松本紀子プロデューサー、小川育監督が登壇した。

 「どーもくん」や「こまねこ」などで知られるドワーフは、昨年設立20周年を迎えた。今回のイベントでは、これまでドワーフが手掛けてきた短編作品の数々が上映され、ドワーフの歴史も語られた。

 松本Pの説明によると、ドワーフは2003年に設立された。その頃はCGが活気づいていた頃だったものの、ハリウッドには太刀打ちできないと感じていたという。また、2Dのアニメーションは当時まだ日本的なものだったため、「コマ撮りだけが世界で戦える武器な感じがしていた」と、早くから世界を視野にコマ撮りに取り組んでいたことを明かした。

 転機となったのは動画配信サービスの台頭だ。Amazonでパイロット版の「こまねこ」を手掛けたのち、ネットフリックスで「リラックマ」シリーズを手掛けることとなった。松本氏は「配信は1つのコンテンツを長くずっと置いておく(配信しておく)。ということは、古くならない映像が良い。最先端のものは(時間が経つと)古くなることがあるが、コマ撮りは永遠に古くならない。20年前に撮ったどーもくんと、今年撮ったどーもくんを並べて見てもたいして変わらない。画質や画角は変わっても、あまり見た目が変わらないので、配信会社はコマ撮りをすごく好んでくれた。そしてネットフリックスと仕事ができるようになり、世界に一気に見てもらえるコンテンツを作れるようになった」とドワーフの躍進のきっかけとなったエピソードを語った。

 代表の合田経郎氏の号令のもと、外部のクリエイターとも積極的にコラボすることを心掛けており、その結果、「リラックマ」や「ポケモン」といった他社のキャラクターのコマ撮り作品も制作するようになった。「(ノウハウを)蓄積したことで、キャラクターができる会社(と認められた)。あなたたちの著作物であるキャラクターも、ドワーフは大切に扱って、コマ撮りとして可愛く作れますよ、と安心して作品を作れるポジションをとることができた」(松本P)という。

 現在は、時代劇『HIDARI』や「こまねこ」の新作を制作中。さらに、西野亮廣氏(『えんとつ町のプペル』)と堤大介監督(「ONI~神々山のおなり」)による短編作品「ボトルジョージ」も制作しており、間もなく完成する。同作は西野氏の提案により、作品の制作過程や撮影に使用した美術も含めた売り方を模索しているという。

 イベントではその後、『HIDARI』の共同監督などを務める小川育監督が、実際にコマ撮りで行うプロセスなどの詳細を説明した。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。