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2010年のヒットのキーワードは「仲間」だった…

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2010年のヒットのキーワードは「仲間」だった…

2010年11月10日
 早慶戦で優勝を決めた後、早稲田大の斎藤佑樹選手の言った感激のコメント。

 「僕は『何か持っている』と言われてきましたが…それは仲間です」。

 実に名言だった。

 今の斎藤選手は「仲間」以上に、球場への動員力も持っているだろうし、テレビ局にとっては数字(視聴率)も持っている。ここまで持てば斎藤選手も鬼に金棒だろう。

 それにしても、斎藤選手の言った「仲間」というのは、間違いなく今の時代のキーワードである。

 今年、アルバムで初のミリオンに輝いた嵐。

 1年を振り返ると、芸能界は嵐とAKB48だったが、しかし、AKB48なんかの人気以上に嵐の人気は「実数の上」でも凄かった。その勢いに乗って年末恒例の「NHK紅白歌合戦」でも、司会に抜擢された。

 結成して11年目の嵐だが、彼らの人気は一体何か?

 もちろん、メンバー1人ひとりの人気もあるのだろうが、ファンの多くは、嵐の魅力について「コンサートが一番楽しい」という。

 数多くいるジャニーズのグループの中でも嵐の場合はメンバー1人ひとりがとにかく仲がよく、見ていて楽しいのだとか。そういったこともあるのだろう、「紅白」は、嵐全員で白組の司会を担当する。グループで司会をするのは初めてのこと。中居正広が司会を担当していてもSMAPで司会をやることはなかった。まさに、

 「嵐は『何か持っている』と言われてきましたが…それは仲間です」だろう。

 それは、ある意味でAKB48も似たようなものがあるのだろう。

 そういった意味では、いきものがかりもそうかもしれない。

 いきものがかりは、オリコンの人気ランキングでは、嵐に次いで2位に輝いている。初のベストアルバム「いきものばかり~メンバーズBESTセレクション~」もオリコンで初登場1位にランクされた。2枚組のベストアルバムだったが、45万枚を売り上げての1位は、CD低迷の時代に凄いことである。

 彼らは、メジャーデビューして5年目だが、結成してからは11年目になる。偶然にも嵐と一緒である。とにかく、苦楽を共にしてきた3人だけに結束は固いという。これも「仲間」意識だろう。いきものがかりは、1月以降はレコーディングなど音楽制作を中心にして、対外的な活動は休止するというが、それでも人気が高まりそうだ。

 いずれにしても、2010年のヒットの法則は「仲間」がキーワードになっていたのかもしれない。
渡邉裕二


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