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『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』12月18日公開、ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン 塚越

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『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』12月18日公開、ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン 塚越GMに聞く

2015年12月04日

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 昨年の『アナと雪の女王』に続き、今年も『ベイマックス』『シンデレラ』『インサイド・ヘッド』など快進撃が続くウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン。各スタジオから供給される強力な作品群を、盤石の営業、マーケティングチームが迎え入れ、日本市場で昇華させる体制は年々強固になっている。そのディズニーが、いよいよ12月18日に今年最大の注目作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』を公開する。ディズニー配給による『スター・ウォーズ』の初陣であり、今後のシリーズの行方を占う最重要の一戦だ。約1年前の2015年元日の公開日決定情報解禁から幕を開け、映画の枠を超えた宣伝を途切れなく展開。この作品に懸ける並々ならぬ意気込みを示してきた。

 では、それらの内幕はどのようなものだったのか。ディズニー・スタジオ米国本社、ルーカスフィルムとの関係性をはじめ、ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパンの世界での位置づけ、今後の作品などを、塚越隆行ゼネラル・マネージャーに聞いた――。



ルーカスフィルムも日本を重視


――2012年10月30日に、ディズニーによるルーカスフィルム買収が発表されました。まずは、その時の率直な感想を伺えますか。

塚越 「やっぱりな」でしたね。私たちは企業であり、戦略があり、自分たちの強みをもっと生かそうとします。これまでディズニーは「ディズニー・アニメーション」「ディズニー・ライブアクション」などのブランドで、消費者の皆さんに継続してお楽しみ頂ける作品を作ってきました。それらは、家族や子ども、女性に比較的軸足がありましたが、全てのお客さんを対象にしていくためには「男性、男子をターゲットにできるもの」という考えになるわけで、マーベルの買収、ルーカスフィルムの買収は理にかなっています。世界中のお客さんにエンターテイメントを届けている会社としては、(ルーカスフィルムを)私たちのポートフォリオに入れていくのは「やっぱりな」「なるほど」というのが実感です。

――予測していたのですか。

塚越 予測はしていません。それは無いものと思っていました。ずっとFOXさんがやってきたわけですし、ディズニーランドで一部サポートはしていましたが、それは無いだろうと思っていました。ビックリしました。でも聞いた時に、それは会社の考え方に合致しているなというのが印象でしたね。

――その後、ディズニー米国本社、ルーカスフィルムとはどのようなやり取りをしてきましたか。

塚越 日本は非常に特殊な市場として見られています。それは昨日今日の話ではなく、私たちがブエナ・ビスタ・インターナショナル ジャパンの頃から、本社と一緒に作ってきた関係の歴史があるのです。スタジオ本社にはマーケティング・ディストリビューションの本部があり、その先にフィルムメーカーがいます。普通なら、マーケティング・ディストリビューションの本部から色々な指示があり、その中でやるのですよ。でも、日本の場合は日本のお客さんに合わせたクリエイティブや作戦だったり、作品の中身も、早い時期から情報を(スタジオから)もらいながら一緒に進めていくやり方があるのです。ディズニーの成功、ピクサーの成功も、そういった過去のやり方が功を奏しました。20年の歴史の中で作ってきた仕組みであり、それをルーカスフィルムについても適用しています。また、ルーカスフィルムも日本市場は重要視しており、フィルムメーカーと本部のマーケティング・ディストリビューションも一緒になって「日本をサポートしようよ」という関係ができたのが大きいですね。

――向こうも日本市場を大切に思っているのですね。

塚越 今年の4月に(ルーカスフィルム社長でプロデューサーの)キャスリーン・ケネディが来日しましたが、あれも異例のことなのです。他の国ではやっていません。日本のディズニーの仕組みへの期待、市場への期待の表れです。私たちも、フィルムメーカーやキャスリーン・ケネディに要望を出しますし、それらがうまくマッチしています。これは、私たちが以前から(スタジオとの連携を)成功のポイントと思っていたところをルーカスフィルムが理解してくれて、その仕組みに乗ってきてくれている図式があります。

――ルーカスフィルムに限らず、ディズニーやピクサーなど、各スタジオともそのようなやりとりをしているのですか。

塚越 “ディズニー・スタジオ”という一括りで見られがちですが、アニメーションでもディズニーはロサンゼルス、ピクサーはサンフランシスコと場所も違い、文化も違います。クリエイターの考え方もそうです。トップはジョン・ラセターであり、エド・キャットマルがいるので、大きな意味では一緒ですが、持っている技術も違いますし、切磋琢磨しています。それぞれフィルムメーカーのキーパーソンがいますが、そこでの私たちの絡み合い方は違います。でも図式は一緒です。

――各スタジオに違いがあるということですが、ルーカスフィルムにはどんな特色がありますか。

塚越 非常に徹底しています。例えば情報の出し方。先ほど申し上げたように、日本には特に配慮してくれますが、情報の内容の扱いは世界戦略の中で動いており、その徹底具合は、ほかのスタジオとは違うものを感じます。同じ傾向はマーベルにもありますけどね。

続きは、文化通信ジャーナル12月号に掲載。


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