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芸能生活50周年の小林幸子――故郷の人たちは温かかったが…

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芸能生活50周年の小林幸子――故郷の人たちは温かかったが…

2013年07月18日
 やっぱり故郷の人たちは温かかった…。

 今年、芸能生活50周年を迎えた演歌歌手・小林幸子が15日、東京・目白の椿山荘で開かれた「東京新潟県人会 第47回納涼大会」に招かれ大声援に包まれていた。

 この納涼会。サブタイトルに「郷土愛でつながる人の和」とつけられていて、どこか「新潟県民として小林幸子を応援していこう…」という雰囲気に包まれていたが、逆の見方をしたら、納涼会を盛り上げるために小林幸子を利用していたようにも…。ま、そうは言っても小林幸子としては、やはり利害が一致、最後に頼れるのは生まれ故郷…ってことなのかもしれない!?

 しかし、会場は大盛況。招待者は1000人近くはいたかもしれない。

 とにかく取材に来た記者も

 「県人会って、こんな盛大な納涼会をやっているわけ?」

 と驚くほどのものだった。

 3年前の平成22年2月、東京・赤坂のグランドプリンスホテルに北九州市が著名人を集めて「北九州市応援団の集い」と題した宴(うたげ)を開いたことがあった。この時も、招待されたのだが地元出身の著名人として植木通彦やシーナ、平山秀幸、宮本隆治、森田順平、さらには「特命大使委嘱者」として白石さおり(アイドル評論家)中村有志(タレント)萩尾みどり(女優)畑中純(漫画家)藤原新也(写真家)牧野伊三夫(画家)吉岡稔真(元競輪選手)ら7人が詰めかけていた。

 確かに、こういった地方自治体の集まりは多々あるのかもしれないが、「東京新潟県人会」の納涼会は今回で47回目。ある意味で大した結束だと実感した。というより県人会で、これだけの会をやっているところは聞いたことがなない。

 「やはり新潟県と言うのは裕福な県なんだろうな…」

 同会に詳細されていたスポーツ紙の芸能部長もそう言いながら感心していた。

 ただ、この席に小林幸子は招かれていても、新潟県の立役者?だったはずの田中真紀子の姿はない…。出席を遠慮したのか?それとも最初から招かなかったのか? いずれにしても、今は田中真紀子よりは小林幸子なのかもしれない。

 ただ、新曲の「蛍前線」について聞かれると、盛んに同曲をさだまさしに曲を書き下してもらったことをアピールしていた。本来なら芸能生活50周年を迎えたんだから、さだに曲を提供してもらったことなんて…と思うのだが、これが小林幸子の現状なのかもしれない。ただ、芸能界で50年間も第一線の地位を貫き続けるなんて誰もが出来ることじゃない。それだけでも価値があることだとプライドと自信を持つべきだとは思うのだが…。

 ステージで小林幸子は、その新曲「蛍前線」と名曲「雪椿」の2曲を披露した。

 新曲は50周年の記念盤だが、「雪椿」は、やはり新潟県出身の作曲家・遠藤実氏が小林幸子のお母さんをモデルとして書き下したものだと言われている。しかも、「雪椿」は、新潟県の花。寒さに耐えぬいて¬咲く雪椿を情感たっぷりに歌い上げる名曲。その作品を、敢えてこのステージで選曲したのは、やはり現在の心境を訴えたかったのかもしれない…。

 それにしても、気になったのは、小林幸子が登場する前の余興のステージ構成である。水前寺清子や欧陽菲菲のソックリさんのどうでもいいようなモノマネでおちゃらけた後、「次は…」と紹介されての登場である。これじゃ、味噌もクソも一緒じゃないか!? とても芸能生活50周年を迎え“大物歌手”を迎えるような演出じゃない。ま、素人のやることだから仕方がないが、余りにもチグハグ。結局、宴が終わってみれば、所詮はそんなもの…と言っちゃオシマイだが、納涼会の「単なる人寄せパンダ」に過ぎなかったりして…。

 ただ、小林幸子の登場に、この納涼会の大会会長は「これからは後援会も組織したい、ファンクラブも作りたい」と言っていたが、果たして?

 いずれにしても、「東京新潟県人会」は、地域の結束を掲げながらも小林幸子をちゃっかり利用して大PRしたことは間違い。小林幸子より上手だった!?

(渡邉裕二)

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