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インタビュー:上松道夫 テレビ朝日取締役編成制作担当

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インタビュー:上松道夫 テレビ朝日取締役編成制作担当

2008年04月16日
テレビ朝日はどう生まれ変わったのか
 視聴率2位躍進の原動力とさらなる挑戦
 始まりは「世界水泳」、プロダクション信頼関係

   テレビ朝日はどう生まれ変わったのか
    視聴率2位躍進の原動力とさらなる挑戦
    始まりは「世界水泳」、プロダクション信頼関係

 フジテレビに次いで07年プライム帯視聴率2位に躍進したテレビ朝日。もはや万年4位を脱しトップを目指す勢いだ。02年全社変革推進運動からテレビ朝日はどう生まれ変わったのか。上松道夫取締役編成制作担当に話を聞いたー。


本誌 まずは2007年「年間平均視聴率」プライム帯単独2位、全日単独3位と躍進しました。プライムは開局以来3回目の2位。全日3位の数字(7・8%)はこれまでで2番目の高さとなる好成績。プライム2帯(23‐25時)は3年連続の1位。そして、2008年年明けも第1週プライム2位、第2週は3部門で2位と好スタートを切りましたね。

上松取締役 私は昨年6月末に編成制作担当になったので、この半年ぐらいの間に出来たことというのはそんなにはないのですが、やはり02年からの全社変革推進運動からの長い積み重ねがあって、これまで開拓してきたものが花開いて、おかげさまでプライム帯2位の地位についたんだと思います。レギュラー番組も安定的な数字を獲り、全日が良くなってきたのは朝帯の改編が成功し「やじうまプラス」「スーパーモーニング」が数字を伸ばした。それと昼帯の「ワイド!スクランブル」、夕方の「スーパーJチャンネル」など、これらベルト番組の視聴率が夏以降上昇し、全日の好調を支えるようになった。それと特に秋以降、スペシャル番組がいい形で配置出来て功を奏したと思います。星野ジャパンの「アジア野球・北京五輪アジア地区最終予選」(3戦目の台湾戦27・4%/瞬間最高40・8%)など権利獲得は大変でしたが、それらが感動を呼び数字に結びついた。加えて「開局50周年記念期間」が11月からキックオフして記念番組の第1弾ドラマ「点と線」は2夜連続23%台の高視聴率を獲得し、文化庁芸術祭賞テレビ部門の大賞を受賞した。社員の皆が自信と誇りを持てるようになったと思います。全社変革推進運動で、05年にプライムで開局以来初めて単独2位も獲得した。ですが途中疲れも出て、5期続いた全社変革推進運動に代わって昨年春から「新中期経営計画」を君和田正夫社長のもと打ち出した。さらに一段ギアを入れて再スタートし、まずは好発進出来たと思います。


始まりは「世界水泳」

本誌 全社変革推進運動以降、「テレビ朝日は元気がいい」と言われるようになりましたね。それが視聴率にも表れているわけですが、テレビ朝日は具体的にどう変わったのでしょうか。

上松取締役 全社変革推進運動以前は万年4位という状況で、一生懸命努力しもがいてはいたのですが、それが久しく続いていた。これをなんとかしたいという思いがありましたね。そこで2001年の「世界水泳福岡大会」の放送権を獲得したのです。それまでNHKが「世界水泳」を放送していましたが、テレビ朝日としては何か全社をあげて取り組むきっかけが欲しかったんですね。かつて日本テレビが「世界陸上」(91年東京大会独占放送)をきっかけに盛り上がっていったように。それでテレビ朝日は「世界水泳」をなんとか盛り上げていこうと。当時はまだ北島康介選手も話題になっていませんでしたが、イアン・ソープ選手が注目を集めていました。しかし、どうやって水泳競技をテレビで魅せるか苦労しました。とにかくいい映像を作ろうと、CGを駆使したり、技術も美術も試行錯誤して、そして広報もどうPRしていくかと各部署が連携した。これが全社一丸で取り組んだ最初だと思います。結果的に内外から評価され、それで手応えを掴んだんです。あらためて全社で盛り上げていくのが大事だと分かった。これがキッカケとなって全社変革推進運動につながったのです。当時の広瀬道貞社長(現会長)、「世界水泳」の放送で主導していた早河洋常務(現副社長)はじめ、その時のメンバーがコアになって全社変革推進運動が2002年6月から始まったのです。


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