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本当にクソ野郎ばかりの映画『ライオット・クラブ』 (vol.279)

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本当にクソ野郎ばかりの映画『ライオット・クラブ』 (vol.279)

2016年07月13日

「美しく、気高く、腐った男たち」という、なかなか素敵なキャッチコピーのついた映画『ライオット・クラブ』が、間もなくカリコレで公開されます。

英オックスフォード大学に実在する、一握りのエリートしか所属できないクラブを描く作品。クラブのメンバー10人はみんなイケメン(『あと1センチの恋』のサム・クラフリンなど)という、女性は要チェックの映画ではないでしょうか。「イケメンで腐った男たち…」とは何ぞや? 配給会社さんにお願いして一足早く見せてもらいました。

いや~参りました。本当に腐ってました。最初から色々と鼻につく面々ですが、クライマックスの、晩餐会での傍若無人ぶりと言ったら、はらわた煮えくり返って仕方ないです。映画を見る前から何となく話は聞いていたものの、「またまた、そんな…」という心構えだったので、けっこう衝撃でした。ああ、今思い出しても忌々しい。一人ずつ正座させて教科書の角で脳天を叩いてやりたいです。

あとで聞いたのですが、イギリスのキャメロン首相も、EU離脱派の中心だったジョンソン前ロンドン市長も、モデルとなったクラブの出身だそうで。本当にこんなことが日常で行われていたんですかね。

もう、キャッチコピーのままです。イケメンで、プライドがむちゃくちゃ高く、そしてクソ野郎ばかり。でも、上流階級だから許され、一流の社会人へと羽ばたいていってしまう…。階級社会の理不尽さや虚しさがあふれ出てしまっている作品です。

毒にも薬にもならない映画はけっこうありますが、『ライオット・クラブ』は完全に毒。でも、観終ったあとは、不思議とこうやって誰かに腐りっぷりを伝えたくなる、一見の価値ありのクソ野郎たちです。逆に清々しささえ感じるかもしれません。ぜひ劇場でご確認ください。


平池アイコン(サイト用).gif平池由典(ひらいけ・よしのり) 映画部記者 兼 サイト事業部所属
 映画・DVDの取材を担当しています。“宇宙人が攻めてくる系”映画が大好物。趣味は競馬と映画鑑賞。当コーナーでは、競馬と映画を中心に自由につぶやいていきますので、良かったらご覧ください。



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