BIG3が驚異のコラボレーション
ブロードメディア・スタジオ配給『マラヴィータ』が、11月15日(金)よりTOHOシネマズ有楽座ほか全国公開される。 マーティン・スコセッシ(製作総指揮)、ロバート・デ・ニーロ(主演)、リュック・ベッソン(監督)という映画界を代表する超大物3人が、この映画で初めてコラボレーションを実現。ユーモアとスリルが溢れる超一級のエンタテインメント作品を完成させた。
宣伝プロデューサーの小口心平氏に聞いた。
劇中に『グッドフェローズ』が登場
――宣伝はいつ立ち上がりましたか。
小口 8月です。映画が完成したのが8月で、そこで初めて素材が届きました。9月に全米公開、10月にフランス公開、そして11月に日本公開というスケジュール。3カ月間という短期決戦でしたが、コンセプトとターゲットが明確な作品なので十分に勝負できると思いました。
――完成した作品を見て、どう思いましたか。
小口 期待以上の出来でした。買付けを行ったのが2012年11月のAFM。ブラックユーモア満載のシナリオだったので、どんな映画が出来上がるのか、期待と不安の両方がありましたが、その仕上がりに満足しています。
――スコセッシ、デ・ニーロ、ベッソンという組み合わせは、強烈なインパクトがあります。
小口 宣伝で私たちは彼ら3人を「BIG3」と呼んでいますが、観客の期待感に十分に応えてくれる完成度です。スコセッシを敬愛するベッソンが声をかけてスコセッシの参加が決まり、マフィアの描写についてはスコセッシが加わることによって、俄然リアリティが増したと思います。劇中で『グッドフェローズ』(監督スコセッシ、主演デ・ニーロ)が使われていますが、完全なオマージュですね。
――確かに、『グッドフェローズ』のシーンは映画ファンにとっては垂涎ものです。では、宣伝のコンセプトは。
小口 BIG3をはじめとする製作陣・俳優陣(他にミシェル・ファイファー、トミー・リー・ジョーンズ、ディアナ・アグロンが出演)の豪華さ、そしてスコセッシとデ・ニーロという黄金コンビがタッグを組んだという話題性。こうした「メンツの部分」を通じてまるでハリウッドメジャーかのような大作感を押し出すことができます。
もう1つは「物語の部分」。キーワードは2つで「マフィア」と「ファミリー」。元マフィアのボス(デ・ニーロ)とその一家が、本物のマフィアと対決するという分かりやすい構図。そして、元ボスの父親だけではなく、奥さん、子供たち、それぞれウラの顔があり、家族全員がワケありの様子。そうした物語の核を伝える。マフィアものでも凄惨なシーンはなく、むしろユーモアがあって明るく楽しく見ることができるので、どの世代にも受け入れてもらえると思います。
ロバート・デ・ニーロ、来日効果絶大
――ターゲットはどのように設定していますか。
小口 メインは『ゴッドファーザーPARTⅡ』『タクシードライバー』『グッドフェローズ』など、絶頂期のデ・ニーロ作品を観てきた40代以上の映画ファン。この層は必ず押さえなければなりません。サブでは10代、20代の若年層、ライトな層を考えています。物語の面白さをしっかりと伝えられれば客層は広がるはずです。男性が6割くらいを想定しています。
――宣伝の具体的な仕掛けは、どのようなものですか。
小口 ポイントは、ロバート・デ・ニーロの来日と、作品の格に相応しいオピニオンリーダーの起用です。デ・ニーロは10月に来日しましたが、来日は実に6年ぶりでした。来日の有無は宣伝を左右する最も大きな要素で、買付けした後、かなり早い時期から来日のオファーをしていました。本作はデ・ニーロにとって久しぶりの本格的な主演作ですし、演じるのは真骨頂のマフィア役。東京国際映画祭(特別招待作品)というタイミングも良く、来日するには絶好の条件が揃いました。
デ・ニーロは10月22日に来日。六本木ヒルズでのジャパンプレミアをはじめ、36時間の滞在の中で多数の取材をこなしてもらいました。当然ながら取材オファーが多く、やむなくお断りする媒体もありました。
――デ・ニーロ来日時の露出は、かなりの数が出ていましたね。
小口 ジャパンプレミアの様子は主なところで、NTV「ニュースZERO」「oha4!」「ZIP!」「スッキリ!!」「PON!」「news every.」、CX「めざにゅ~」「めざましテレビ」、EX「グッド!モーニング」「ワイドスクランブル」、TBS「朝ズバッ!」、関西ではABC「おはようコール」、YTV「す・またん!」等、情報番組はほぼ網羅した形で露出しました。また、個別取材や収録番組としては、CX「SMAP×SMAP」(ビストロスマップ、11月11日OA)、EX「徹子の部屋」、TBS「王様のブランチ」、NTV「ニュースZERO」「スッキリ!!」などを予定しています。来日の効果は絶大で、良質かつ大量のパブリシティを獲得できました。(
つづく)
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Photo:Jessica Forde