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『死んだ目』松江監督が原作古泉氏とトーク

【FREE】『死んだ目』松江監督が原作古泉氏とトーク

2015年02月26日
右が松江監督、左が原作の古泉氏 右が松江監督、左が原作の古泉氏

 2月21日より、東京のテアトル新宿で独占レイト公開中の『死んだ目をした少年』のトークイベントが、2月24日の上映後に行われ、原作者の古泉智浩氏、映画監督の松江哲明氏がゲスト登壇した。

 作品は、次世代の日本映画界を担う新しい才能を応援しようという企画趣旨に各社が賛同し製作された。独特のタッチとストーリー展開で根強いファンを持つ人気漫画家・古泉氏の同名コミック(青林工藝舎刊)を、これからの活躍が期待される新しい才能・加納隼監督で実写映画化したもの。淡々と過ぎゆく毎日の中で、生きる意味を見出せないでいた思春期の少年の成長を描く、新世代の青春エンタテインメント。

 『トーキョードリフター』(11年)、『フラッシュバックメモリーズ3D』(12年)などのドキュメンタリー映画を手がけ、現在放送中の「山田孝之の東京都北区赤羽」の監督もしている松江監督は、古泉漫画のファンであり、古泉氏とは「童貞の教室」という本で共著もしていることから、本作にコメントも寄せている。

 トークイベントで松江監督は「古泉さんの漫画には “映画” の影響を感じる。そんな古泉さんの世界観がしっかりと映画になっていた。本当に “死んだ目” をした俳優(清水尚弥)を見つけてきたなと(笑)。それから僕は高樹マリアさんが前から大好きだったのですが、映画がはじまってしばらくはマリアさんだと気づかないくらい原作漫画のキャラクター、映画の役になりきっていたのでびっくり。加納監督の原作に対する愛がすごいと思った」と感想を述べた。

 古泉氏は「映画としてちゃんとアップデートしてもらって良かった。主人公の心の中のヒーロー、(原作では)ブラックデスパイダーマン(映画ではブラックデスボーイ)がアニメになってペラペラなのに、すごく強いというのがメチャクチャ格好良かった。ハリウッドが真似するのではないか。加納監督のセンスが素晴らしい」と絶賛すると、「古泉さんの漫画は “決めカット” を描かれるので、自分としては映画にし難いと思っていた。でも、この映画は映画ならでは表現で描かれていて、インディペンデント魂を感じる」と松江監督。

 そのほか互いに “死んだ目” をしていた時期のことなどを赤裸々に語り合い、終始笑いの絶えないトークイベントとなった。3月20日まで公開。なお、上映期間中はゲストが登壇してのイベントが実施される。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。