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若手映画作家育成企画、合評上映会19日開催

【FREE】若手映画作家育成企画、合評上映会19日開催

2015年02月20日
左から『チキンズダイナマイト』の飯塚監督、出演の岡山天音、碓井将大 左から『チキンズダイナマイト』の飯塚監督、出演の岡山天音、碓井将大

 NPO法人映像産業振興機構(VIPO)は、「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2014」の合評上映会を2月19日(木)、東京の角川シネマ新宿で開催した。映画界の未来を担う才能たちの作品に、業界関係者や一般モニター約300人が真剣に見入った。

 同プロジェクトは、VIPOが文化庁から委託を受け、2006年度から毎年行っているもので、今年度が9回目。具体的な内容は、若手映画作家に対して、本格的な映像制作技術と作家性を磨くために必要な知識や技術を継承することを目的としたワークショップや制作実習を行い、発表の場を提供する活動を行っている。佐伯浩治・文化庁文化部長は「本日、若手作家並びに関係者皆さまが努力してきた結果がスクリーンに映し出され、観客に観て頂ける日を迎えられた事が心から嬉しい。わが国の映画界を巡る状況は概ね安定している。優れた邦画作品によって、発展し続けるためには、何よりも若手人材が活躍する状況を作っていくことだ」と挨拶した。

 上映されたのは、飯塚俊光監督『チキンズダイナマイト』(作家推薦団体/ニューシネマワークショップ、制作プロダクション/ダブ)、加瀬聡監督『もちつきラプソディ』(SKIPシティ 彩の国ビジュアルプラザ、角川大映スタジオ)、草刈勲監督『本のゆがみ』(ディレクターズクラブ、シネムーブ)、羽生敏博監督『good‐bye』(日本映画大学、リトルモア+フィルムメイカーズ)、吉野耕平監督『エンドローラーズ』(ぴあ PFF事務局、日活+ジャンゴフィルム)。5作品ともに35ミリフィルムで撮影・編集された約30分の短編。登壇した飯塚監督は「16ミリフィルムにはいじくる程度だけ触ったことがあるが、35ミリフィルムは全く経験がなかった。先輩方々から聞いていたフィルムの良さを、本作のラッシュを見た時に初めて分かった。刺激的な経験だった」と初めて35フィルムで撮影した感想を述べた。さらに、「プロジェクトに参加したからといって、次作には大監督になる訳ではない。今回の経験から課題点が沢山見えた。ひとつひとつを着実に解決していくことで地に足の着いた監督になっていきたい」と意気込みを語った。

 なお、同5作品は3月14日から東京と大阪で上映。14日は13時30分から同劇場シネマ1で上映し、上映後に5監督ほかが舞台挨拶を行う。大阪は、シネ・リーブル梅田で3月16~20日の5日間、連日18時40分から上映される。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。