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キム・ギドク監督の超問題作、12月6日公開

【FREE】キム・ギドク監督の超問題作、12月6日公開

2014年08月29日
 キム・ギドク監督最新作『メビウス』(提供:キングレコード、配給:武蔵野エンタテインメント)は、12月6日より新宿シネマカリテほか全国公開が決まった。

 同作は、キム・ギドクが自身のキャリアでも類をみない領域へと足を踏み入れた作品。その過激さから本国・韓国では上映制限が敷かれ、日本でも審議の紆余曲折を経て、ギリギリのR18指定で公開されることになった。

 物語は、父、母、息子の3人が暮らす上流家庭を舞台に描かれる壮絶なヒューマンドラマ。冷え切った家庭。ある日、夫と近所の女との不貞に気づき、嫉妬に狂った妻は、夫の性器を切り取ろうとする。しかし、あえなく失敗し、息子に矛先を向ける。息子の性器を切り取った後、妻は家を出ていき、夫と息子は取り残される…。

 不貞な父を演じるのは、ギドク作品に多数出演するチョ・ジェヒョン。女優人生をかけて出演を決めたイ・ウヌが、狂気の母と、夫の浮気相手である妖艶な女を1人2役で演じ分ける。そして、韓国映画界の新星ソ・ヨンジュが性器を切り取られてしまい苦悩する息子を静謐に演じ切る。

 同作にはセリフがなく、ギドクは「笑う」「泣く」「叫ぶ」という3つの感情要素だけで作品を創造。削ぎ落とされた演出の中で、俳優陣が高度な演技をみせる。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。