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(ODS)『ナゾトキネマ』テレ東・五箇Pに聞く

【FREE】(ODS)『ナゾトキネマ』テレ東・五箇Pに聞く

2013年10月22日

ODS NoW!

 テレビ東京が製作・配給する観客参加型イベントムービー『ナゾトキネマ マダム・マーマレードの異常な謎』が、TOHOシネマズ六本木ヒルズほかで全国公開される。まず10月25日より【出題編】がスタート。続いて11月22日より【解答編】の上映が始まる。

 観客は、川口春奈演じる主人公マダム・マーマレードとともに、巨匠監督が遺した3本の短編に散りばめられた謎解きに挑む。映画館に入場する際に解答用紙が配布され、上映中に客電が点き、シンキングタイムも設けられる。テレ東の映像事業部 五箇公貴プロデューサーは、「客電を点けるかどうかは最後まで迷ったが、『メモをとる時間ですよ』というメッセージになると思った。客電が点くというイベント感も含めて、これがナゾトキネマという新しい企画であることが伝わってほしい」と語る。

 同作は、世界的な人気を誇る体験型エンターテイメント「リアル脱出ゲーム」を仕掛ける株式会社SCRAPの加藤隆生代表とテレ東がタッグを組んで企画した。「映画館の新しい使い方を、我々テレビの人間から提供したいと思い、ODSには全社的に積極的に取り組んでいる。この映画はその一環」という。通常シネコンで映画を観る場合は、上映の数日前から劇場HPや窓口でチケットを購入できるが、同作では数か月前からプレイガイドで上映日時を指定し購入する方式を採った。「アーティストのライブやスポーツの劇場生中継と同様の販売スタイルにすることで、イベント上映の特長である、お客さんの一体感が出ればいいなと思っている」という。

 イベント感満載の企画だが、内容の質にもこだわった。3本の短編は、中村義洋、鶴田法男、上田大樹という実力派3監督がそれぞれ担当し、いずれも味わい深い仕上がりに。「お客さんが、『イベント感だけで内容はつまらない』とガッカリしないよう、ちゃんとした映画を撮ることができる3監督に集まってもらった」と振り返る。

 この映画は、同じくSCRAPと共同で企画した謎解き深夜ドラマ「密室美少女」とも連動している。ドラマの放送終了後、公式サイトで解答した参加者は1話約5万人と、テレ東の予想を上回る成果となり、この層を映画館にも取り込みたい考えだ。【出題編】の正解者は、【解答編】のエンドクレジットに名前が載る特典も付け、謎解きへの参加を促す。

 製作費は約5千万円。全国25サイトでの公開が決定しており、【出題編】【解答編】合わせて興収1億円を目指す。五箇氏は続編についても「お客さんが入れば作りたい。テレビドラマ化もありだと思っている」と前向きな考えを示した。

※全文はインタビューコーナーに掲載中

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。