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『利休にたずねよ』滋賀県三井寺で記者会見

【FREE】『利休にたずねよ』滋賀県三井寺で記者会見

2012年12月05日
 2013年12月公開の東映配給『利休にたずねよ』(田中光敏監督作品)のロケーション撮影が、12月3日滋賀県・三井寺で行われた。同作品は、山本兼一の第140回直木賞受賞小説の映画化。主役の千利休役は、2007年にフランス芸術文化勲章のシュバリエを受章した歌舞伎俳優の市川海老蔵が演じるほか、豊臣秀吉役の大森南朋、石田三成役の福士誠治が撮影に参加した。国宝である三井寺にはメインキャストに加え、総勢170名のエキストラが集まり、北野大茶会にて利休のお手前に秀吉が驚くという場面を、大作にふさわしいスケール感をもって撮影された。

田中光敏(監督)
 市川海老蔵さんは想像していたとおり、今の時代にふさわしい新しい利休像を演じてくれています。今日撮影した北野大茶会の場面は、これまで利休を描いた作品でもあまり映像化されていないシーンですが、原作でも重要なシーンなので、1500席もの茶席がたった大茶会を再現しました。この三井寺は、秀吉ともゆかりのある場所なので、本作にふさわしい撮影場所です。

市川海老蔵(千利休役)
 歌舞伎では幕があいて終わるまで、順番通りに演じられるわけですが、今回の撮影では19歳から69歳までの利休を演じつつ、順撮りで撮影するわけにはいかないので、苦心しながらやっています。静の中にも激しいものを宿している利休の精神をどのように表現しようか模索中です。幼いころから茶道はたしなんでいましたが、皆様の前で披露させていただくレベルに達するには、相当練習しました。原作はもちろん、利休について書かれた書物も読みましたが、実際に長次郎の器を拝見したり、利休が実際に削った茶杓などに触れさせてもらったりすることで、利休の感情をインスピレーションとして感じる手立てになりました。

大森南朋(豊臣秀吉役)
 関白になるまでの秀吉を演じなくてはいけないので、難しいところですが、これからもこだわってやっていきたいと思っています。

福士誠治(石田三成役)
 石田三成のイメージは、これまでは戦略家、戦国天下取りというのが一般的ですが、今回いやらしい戦略家になりすぎないよう、監督とも話し合いながら演じています。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。