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「日輪の遺産」、佐々部監督ら完成報告

【FREE】「日輪の遺産」、佐々部監督ら完成報告

2011年04月20日
「日輪の遺産」完成報告会見 「日輪の遺産」完成報告会見

 角川映画配給「日輪の遺産」(製作:『日輪の遺産』製作委員会)の完成報告会見が19日午後、東京・東新橋のスペースFS汐留で行われ、原作者の浅田次郎、監督の佐々部清、出演の堺雅人、福士誠治、八千草薫が登壇した。

 本作は、「鉄道員」「地下鉄に乗って」「蒼穹の昴」など数々の名作を世に送り出してきた作家・浅田次郎の原点とされる小説(講談社文庫/徳間文庫/角川書店)を映画化したもの。祖国復興を一途に想う日本人としてのプライド=矜持を改めて見つめ直す、心揺さぶるエンターテインメント大作。1945年8月、日本の敗戦が間近に迫る中、戦後日本の復興のために下された密命。「マッカーサーの財宝200兆円を隠匿せよ」、帝国陸軍がマッカーサーより奪取した財宝を秘密裡に運び出すという任務に従事したのは、3人の軍人と20人の少女たちだった―(134分)。

 出演は他に、中村獅堂、ユースケ・サンタマリア、森迫永依、土屋太鳳、金児憲史、麻生久美子、塩谷瞬、北見敏之、ミッキー・カーチス、八名信夫。スタッフは、製作:椎名保、脚本:青島武、撮影:坂江正明、美術:若松孝市、照明:渡辺三雄、録音:藤丸和徳、整音:瀬川徹夫、編集:川瀬功、音楽:加羽沢美濃。8月27日(土)より角川シネマ有楽町他にて全国ロードショー。

▼浅田次郎 小説は18年も前に刊行された古い作品だが、私が小説家になれずに足踏みしていた時に、初めて編集者から好きなものを書いていいと言われ、勢い勇んで書いた記念碑的な作品。これを書いたら死んでもいいと思って書いた、大変愛着がある作品なので、このようなスタッフ・キャストによってスケールの大きい映画にして頂いて嬉しい。戦争のことを書くのはどのような小説を書くよりも恐ろしいことで覚悟がいるが、戦争で亡くなった方々への恐れと敬意をもって書き続けることが自分の使命だと思っている。忘れてはいけないものを観客にもつかみ取って欲しい。

▼佐々部監督 ちょうど監督10本目で、この作品を手掛けられて幸せ、夢のようだ。まさかこのようなこと(東日本大震災)が起こるとは撮影時には思いもよらなかったが、未来に向かう作品にしたいと思い、応援と勇気を与えられる映画になればと思う。4年前にオファーを受けてから脚本を作りはじめ、いつ実現できるかわからない中でここまでこられて、浅田先生への感謝と、世に送り出す決断をした角川映画に感謝。

▼堺雅人 原作、脚本を読み、現場でも、完成した作品を見ても、自分では把握しきれないくらいの作品に参加させてもらい、消化し切れなかったものが、ずっと心の中に引っ掛かっている。現場にいるだけで監督、共演者に役を引き出してもらった。

(※写真は、左より佐々部監督、浅田氏、堺、福士、八千草)

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。