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吉本がeスポーツ事業に本格参入、プロ育成も

【FREE】吉本がeスポーツ事業に本格参入、プロ育成も

2018年03月08日
よしもとゲーミング始動、発表会見 よしもとゲーミング始動、発表会見

 吉本興業は、コンピューターゲームやビデオゲーム対戦をスポーツ競技とする「eスポーツ〈エレクトロニック・スポーツ〉事業」に本格参入することを7日、よしもと∞ホールで実施した会見で発表した。本格参入に際してお笑い芸人を始めとする、およそ6千人のタレントを抱える吉本興業は、世界一を目指したプロゲーマーチームの運営、そのマネージング事業を行っていく。事業名を「よしもとゲーミング」とした。

 会見冒頭、旧日本eスポーツ協会元理事の中村伊知哉吉本興業社外取締役は、eスポーツが世界的に盛り上がりを見せているものの、日本が遅れをとっていることや、日本では、本腰を入れて取り組んでいく体制を整えている現状を説明した。「eスポーツの世界プレイヤー数は1億人で、2024年パリ五輪では正式種目として認められることが期待できる。ゲーム大国でありながら、日本の市場規模は世界の15分の1、プレイヤー数は20分の1。だが、日本でもようやく本格離陸する。先月、eスポーツを統一する団体、日本eスポーツ連合が発足。これにより正式なプロチームができ、海外等の大会に日本代表を送ることができる。ひいては国家戦略としても議論されていく。このeスポーツに吉本興業が本格参入する」。

 続いて、星久幸よしもとクリエイティブ・エージェンシースポーツ事業センター長が、よしもとゲーミングのプランを話した。

 現在構想しているチームは4つ。それぞれ国内外の選手で作る。国外選手は、高額賞金が出るアクションストラテージゲーム「Dota2」(主戦場:国外)に向けたもので、3~5年の中長期的育成を行っていく。国内選手は、シューティングゲーム「Overwatch」(国外)、オンライントレーディングカードゲーム「Shadowverse」(国内)、ポケモンの対戦アクションゲーム「ポッ拳」(国内)に向けて編成する。

 会見当日には、吉本興業初のプロゲーマー3人、ジョビン、西澤祐太朗、小池龍馬が登壇した。また、 “ゲーム大好き芸人” として、次長課長の井上聡、トータルテンボスの藤田憲右、パンサーの菅良太郎、しずるの池田一真も参加。プロゲーマーVSゲーム大好き芸人で、格闘ゲームの対戦が行われたが、実力の差が歴然とし、もっとも接戦だったのは目隠しをしたジョビンVSハンデなしの井上の一戦だったほど。ジョビンは「総合格闘技を実際にやっていて、(格闘競技大会)DEEPのチャンピオンになったこともある」とさらに会場を驚かし、「実際の格闘技のチャンピオンがeスポーツでもチャンピオンを目指す」と意気込みを述べた。

 よしもとゲーミングは、配信やイベント・大会からの収入(広告、ギャラ、スポンサー、イベント)・賞金で運営し、人気タレントのキャスティングによってeスポーツ自体の認知向上を目指す。ちなみにプロゲーマーは給料制。第1弾イベントとしては、8月にラスベガスで開催される世界最大級の格闘ゲーム大会「EVO2018」への、招待選手選考大会を4月以降に行う。上位入賞者はよしもとクリエイティブ・エージェンシーがプロ契約を結び、ラスベガス大会の渡航費・宿泊費をサポートする。

※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。