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『エルネスト』特派員協会会見と大使館試写

【FREE】『エルネスト』特派員協会会見と大使館試写

2017年09月23日
 キノフィルムズ配給『エルネスト』は19日に外国特派員協会会見、20日にキューバ大使館主催の試写会(会場:セルバンテス文化センター)を開催し、連日で同作のアピールを行った。

 19日の会見には坂本順治監督と主演オダギリジョーが登壇。同作は黒木和雄監督『キューバの恋人』(69年)以来48年ぶりの日本=キューバ合作映画。監督は「エルネストは真剣の意味。もっと詳しく調べると、目的を決めた上での真剣の意味だった。チェ・ゲバラとともに戦い、日本人の血をひいたフレディ前村ウルタードという人物の、彼の生き方がまさにエルネストだったと感じる」とコメント。フレディ役を演じたオダギリは「(スペイン語の)台詞を覚えるのは大変だったが、それ以上に芝居を成立させるのが難しかった」とし、「そんな中、共演者の何人かが、何時間も付き合ってくれて色んなパターンのフレディの演技について話し合いながら、僕が思い描く彼の姿を模索した。キューバの俳優に力を貸してもらえてありがたかった」と現場を振り返った。

 20日の試写会には監督が登壇した。キューバ大使館が主催する試写会では邦画上映と日本人の登壇は初の試みだ。キューバ大使館特命全権大使のカルロス・M・ペレイラも登壇し、「本作は観る者の感情を呼び覚ます力を持っている。若きフレディの行動に日本人の特性を見いだす方もいるだろう」と魅力を語った。続いて監督はフレディの姉マリーと会った時、「弟は、人を助けるためにキューバに行ったのに、銃をもって人を殺めるかもしれない。きっとその狭間で苦しんでいたのではないか」と聞いたことを受け、「戦闘シーンに重きをおくのではなく、彼がキューバに渡ってからの誰にでもある学生生活を中心に製作した」と製作秘話を語った。

 10月6日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国RS。
※記事は取材時の情報に基づいて執筆したもので、現在では異なる場合があります。